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世界をきれいにするカラス、やっちまったのは…

森林総合研究所 鳥類学 川上和人(5)

2018年4月21日(土)

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 川上さんが調査隊の一員として、噴火後の西之島を訪れたのは、2016年10月だ。無人島、それも、噴火によりすべてが一掃されてしまった後に最初の一歩を踏み出すのはやはりドキドキすることだろう。無人島のロマンここに極まれり!

2016年10月に調査した時の西之島。(写真提供:川上和人)

「不用意に外から植物の種子などを持ち込むと、島の新しい生物相に影響を与えかねないので、靴や服、調査器具などは原則としてすべて新品を使いました。それも殺虫剤で燻蒸した部屋でパッキングして島につくまで開封しなかったものです。僕たち人間が運んでいってもいけないので、1週間くらい前から果物を断って、腸内からも種子がなくなるようにしました。それで、例によってボートから泳いで上陸するんですけど、それには海水で体と荷物を洗う意味があるんです」

 またもハードな探検隊的フィールドだ。

 そして、それに見合うだけの成果を得た。

「旧島で残っていた台地の部分も、噴火の影響がなかったわけではなくて、火山灰に覆われているんです。だからやはり何もなくなっちゃってるんですね。そこにやってくるパイオニアは、カツオドリとアオツラカツオドリでした。アオツラカツオドリは巣材すらなくても巣がつくれる種類です。カツオドリっておもしろくて、島に対する執着性が非常に強いんです。あれだけ噴火で攪乱(かくらん)されたにもかかわらず、いまだにあそこで生活し続けているんですから。旧島の部分だけでなく、新しく出来た海岸でもう繁殖を始めてます。その拡散スピードは、植物では出せないので、鳥ならではです」

西之島で営巣中のアオツラカツオドリ。(写真提供:川上和人)

コメント5件コメント/レビュー

読んでてワクワクします。続編を是非!(2018/04/23 16:18)

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「世界をきれいにするカラス、やっちまったのは…」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

読んでてワクワクします。続編を是非!(2018/04/23 16:18)

「自然環境は保護しなければならない」のべき論が先にありきで,理由は後付のように感じていました.「すごい」と「おもしろい」は,明快かつ強靭な理由だと思います.続編を希望します.(2018/04/23 12:51)

ツバメが自然の中で営巣しないというのはビックリですね。
もし、人間絶滅したらツバメの生態も変わっちゃうわけですね。

この連載はなかなか面白かったので続編希望します。(2018/04/21 16:11)

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野口 悠紀雄 早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問