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マイクロプラスチックの健康への影響は?

東京農工大学 マイクロプラスチック汚染 高田秀重(4)

2018年7月7日(土)

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21世紀に入り、生産量が激増しているプラスチック。便利さの一方で、大量のプラスチックが海に流出し続け、近年は5mm以下の「マイクロプラスチック」にも大きな注目が集まっている。そこで、マイクロプラスチック汚染について早くから研究を続けてきた高田秀重先生の研究室に行ってみた!

(文=川端裕人、写真=内海裕之)

 マイクロプラスチックによる海の汚染は、今注目される環境問題というだけでなく、人類史どころか、地球史上にも刻み込まれるであろう事象だ。

 ことの大きさに戸惑うばかりだが、そこで、知っておかなければならないのは、「ぼくたち」がどんな影響を受けるかということだ。マイクロプラスチックが世界中に広がっている現実は、単純に考えても、気持ちがよいことではない。しかし、それだけならば単に「美的な感覚」にすぎないだろう。

 最大の論点は、健康への影響だ。マイクロプラスチックが世界にあふれるのを放置したら、どんな健康被害が想定されるのだろうか。

「まず、人間というより、生物への影響ですが、2つの側面があると思います。プラスチック自体が物理的異物であることによる影響が1つ目。2つ目は、添加剤やプラスチックに吸着した化学物質による影響です」

マイクロプラスチック研究の第一人者である東京農工大学の高田秀重教授。

 それぞれ、見ていこう。

「まず、物理的な面ですが、小さな生物については、マイクロプラスチックが物理的異物として働く(粒子毒性)可能性がまず考えられます。ポリスチレン微粒子の曝露(ばくろ)により牡蠣(カキ)の再生産能力が低下したりすることが報告されていますし、ナノサイズ(20nm)のプラスチックが細胞膜を通過して生物組織へダメージを与えることも示唆されています」

 ナノサイズのプラスチック! マイクロプラスチックはミリサイズのものが最初に認識されたわけだが、現在ではもっと小さなナノサイズのものを考慮しなければならないところまで来ている。

「化学的には、メダカに汚染物質が吸着したマイクロプラスチックを砕いて与えると、メダカの肝機能に障害が出たり、肝臓に腫瘍ができるというようなことが実験的に確かめられています。野生でも、プラスチックを摂食した生物体内への有害化学物質の移行が懸念されていて、ごく最近、ベーリング海のハシボソミズナギドリの脂肪へPCBなどが蓄積されているのが確認されました」

コメント12件コメント/レビュー

2018/07/09 15:21 に投稿された方のリンク先、中西先生の雑感を見て思い出しました。

この件、環境ホルモンの件やナノ粒子の件に似ていますね。(2018/07/10 08:03)

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「マイクロプラスチックの健康への影響は?」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

2018/07/09 15:21 に投稿された方のリンク先、中西先生の雑感を見て思い出しました。

この件、環境ホルモンの件やナノ粒子の件に似ていますね。(2018/07/10 08:03)

既に環境に出てしまったマイクロプラスチックは回収不可能ですよね。
汚染物質を吸着するなら、その性質を有効利用する方策を考えるべき。(2018/07/10 07:32)

マイクロプラスチックの、或いはその吸着物質の毒性より、それを餌として摂取する小魚の生育不良の方が早く深刻な問題になりませんか?餌として食べてお腹は一杯になっても、何の栄養にもならないんですから大きくはなりませんよね。小魚が増えなければ大きな魚も増えません。サンマもウナギもマグロもそのせいか?なんちって(2018/07/09 22:42)

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