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子どもにミルクやスープを与えるサメがいた!

沖縄美ら島財団総合研究センター 軟骨魚類学 佐藤圭一(4)

2016年8月6日(土)

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このところ「サメに襲われた」というニュースをよく耳にする。2015年には日本でも目撃情報が相次いだ。だが、「怖い」というイメージのほかに、サメについて知る機会はとても少ない。そこで、頂点に君臨する海のハンターの素顔に迫るべく、世界屈指の研究所を率いる佐藤圭一先生の研究室に行ってみた!

(文=川端裕人、写真=飯野亮一(丸正印刷))

 サメやエイは、硬い骨を持たないいわゆる軟骨魚類で、サメはすでに4億年前にはこの世界に姿をあらわしていたという。エイはその後、分岐して新たな分類群となったようで、サメとエイをあわせて板鰓類(ばんさいるい)と呼ぶこともある。

 現在、サメは分かっているだけで500種以上いて、熱帯から極地方まで、深海から浅い海まで、まんべんなく分布している。中には、最上位の捕食者として君臨するホホジロザメや、最大の魚類であるジンベエザメなど、我々から見てもカリスマ的な種が存在している。また、エイも淡水から海水まで世界中に進出しており、オニイトマキエイ(マンタ)は、その大きさといい、水中を飛ぶかのように泳ぐ様といい、非常に人気が高い。

佐藤さんが作成したホホジロザメの標本。サメの代名詞ともいえるカリスマ的な種だ。この標本は国立科学博物館の「海のハンター展」で展示される。(写真提供:日本経済新聞社)

 そんなサメやエイの繁殖様式が、本当に多様で、ほかの動物の様々なやり方と似たものを独自に発達させたり、他に例がないような方法を編み出したりしていることを知った。沖縄美ら島財団総合研究センターの佐藤圭一さんに言わせれば「繁殖様式のデパート」だ。

新常識

 本当にいろんなものがあって、混乱しそうなので、もう一度、整理する。

 以前、サメやエイは、卵生か卵胎生というふうに、卵で産むか、卵を胎内で孵化させてから産むか2種類の繁殖の仕方があると教わった。これは、「産み方」の問題で、たぶん90年代くらいまでの「常識」だった。

 その後、研究が進み、「産み方」よりも、むしろ、子どもへの栄養の提供の仕方に注目が集まった。なにしろ、サメやエイの中には、ほ乳類と似た胎盤を持つものが多いと分かったり、知識が深まってきた。だから、まず、大きく分けて、卵黄依存か、母体依存か、という部分が大きなポイント。そして、それぞれのカテゴリーの中にも、いくつものやり方がある。

 これまで出てきたものとしては──

ナショナル ジオグラフィック日本版でも「海のハンター」シリーズとして、2016年6月号で「イタチザメに会いたい」を、7月号で「ホホジロザメ 有名だけど、謎だらけ」を、8月号で「大海原の王者 ヨゴレはどこへ?」を特集しています。あわせてご覧ください。

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「子どもにミルクやスープを与えるサメがいた!」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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