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絶滅危惧種ツシマヤマネコに会ってみた 

日本獣医生命科学大学 野生動物学研究室 日本の絶滅危惧種問題 羽山伸一(1)

2017年8月19日(土)

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空前のネコブームの陰でいま、日本の野生ネコ科動物が絶滅の危機に瀕している。その1種であるツシマヤマネコの保護と研究に取り組む羽山伸一先生に会いに、同じくツシマヤマネコの人工繁殖に挑む井の頭自然文化園へ行ってみた!

(文=川端裕人、写真=的野弘路、協力=井の頭自然文化園)

 日本には2種類、野生のネコ科動物がいる。

 イリオモテヤマネコ(沖縄県西表島に生息)とツシマヤマネコ(長崎県対馬に生息)だ。それぞれ、環境省のレッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)で、最も危機的な「絶滅危惧IA類」に分類されており、絶滅が心配されている。「種の保存法(絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律)」における国内希少野生動植物種でもある。

ツシマヤマネコの耳はイエネコに比べて小さく、先は丸い。耳の後ろの白い斑点「虎耳状斑(こじじょうはん)」はトラやヒョウ、そして、イリオモテヤマネコにもある。

 そこで、保護のために様々な方策が取られているわけだが、ツシマヤマネコの場合、2000年以来、動物園で繁殖するようになった。遠くない将来、飼育下生まれの子孫たちが元々の生息地に「野生復帰」することがあるかもしれない。今、飼育下のツシマヤマネコが野生で生きていけるように訓練する「ツシマヤマネコ野生順化ステーション」なるものも現地にできており、このシナリオが現実味を帯びつつある。

 このように書くと、非常に希望が持てる話のように響く。

 野生動物たちが瀕している「危機」の原因はたいてい人間にあるわけで、その罪滅ぼしというか、前向きに落とし前をつける方法のように思えるからだろうか。野生復帰のストーリーには、心に強く訴えかけてくるものがある。

足は太く短めでがっしり。

 ぼくは、動物園について本を書いた時に野生復帰のアイデアを知り、魅了された。これまで欧米の有力な動物園による「崇高な」試みのように見えてきたものが、21世紀になって日本で取り組まれるようになり、今、ツシマヤマネコでもほんのりと実現可能な未来が見えるようになったというのは、ぼくにとっては驚くべき進捗だ。

 そこで、日本獣医生命科学大学・野生動物学研究室の羽山伸一教授にお話をうかがいたいと思った。羽山教授は、日本における絶滅危惧種の保護や野生動物の管理について最前線で活躍してきた人物で、ツシマヤマネコについても環境省が設置する保護増殖検討会の委員だ。対馬の生息地での保全、動物園など飼育施設においての保全、両方に深くかかわってきた。

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「絶滅危惧種ツシマヤマネコに会ってみた 」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長