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だから火山研究は面白い

防災科学技術研究所 火山物理学 藤田英輔(6)

2015年11月14日(土)

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阿蘇山、箱根山、御嶽山など、このところ活発化しているように見える日本の火山だが、本当はどうなのか。2011年の東北地方太平洋沖地震の影響は?富士山は?そして、火山についていまどこまで分かっているのか――。地震や地殻変動の観測をもとに地下の現象を解明し、火山防災に取り組み、噴火の予知を目指す藤田英輔さんの研究室へ行ってみた!

(文=川端裕人、写真=藤谷清美)

 駆け足で、火山噴火の物理と予知について教えてもらった。

 火山を理解するためのサイエンスと、噴火予知という社会的に重要な防災分野を、火山の研究者は股にかけることが要求される。防災科学技術研究所に所属する藤田さんは、まさにサイエンスと応用を常に意識しなければならない立場だ。

桜島にフタを

 では、藤田さんは、どのような道筋で火山に興味を持ち、この世界に入ってきたのだろうか。お医者さんなら「人の命を救いたい」とか、生物学者なら「生き物が好き」とか、天文学者なら「星が好き」など、様々なことが想像できるのだけれど、火山物理の研究者というのは何に惹かれるのだろうか。これまた素朴な疑問だが。

「僕はもともと理系の分野に興味があって、静岡と鹿児島で育ったっていうのもあるんで、そういった言い方をすると非常にわかりやすい説明になりますね」

 幼い頃、富士山を見上げて育ち、高校時代は鹿児島の桜島を見ながら学んだ。火山灰に悩む鹿児島のおじいさんが「桜島にフタをできないか」と言っていたのが印象的だそうだ。

 とはいえ、藤田さんはこうも言う。

「僕が育った頃って、理系の友達は、お医者さんになる人が多かったんです。医学部指向がとても強かった。でも、僕は医学部には興味がなくて、むしろ、教科としては、ジオグラフィー、地理とか好きで、子どもの頃からよく地図とかを見ていたというのはあります。あと噴火の時に溶岩が、赤くドロドロと流れてくるというのは、興奮するというか……」

 このあたりで、藤田さんの目の輝きが変わったように思う。ソフトにしかし熱をこめて話す藤田さんだけれど、こういうくだりを語る時、それこそ、子どもの頃、「昆虫が好きで……」「星が好きで……」と回顧する動物学者や天文学者と同じように、幼い頃の目の輝きを宿すのである。

「大学に入って、たしかに、地質とか鉱物とかに行く可能性はあったと思います。でも、そっちには行かなかった。ほんのちょっと微妙なズレなんですけど。そうじゃなくて、地球物理学科というところに行きまして、流体力学の方程式をたてて現象を再現、解釈できるっていうのが面白いと思ったんですね。今、数値シミュレーションをしている根っこもそのあたりにあるわけです」

 そして、さらに、藤田さんは、フィールドの魅力を語る。

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「研究室に行ってみた」のバックナンバー

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「だから火山研究は面白い」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師