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アマゾンマナティーは水中で「ぐるぐる回る」

京都大学野生動物研究センター アマゾンマナティー 菊池夢美(5)

2016年2月6日(土)

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アマゾン川を象徴する希少な動物、アマゾンマナティー。IUCNに「危急種」と指定され、ブラジルでは保護の対象になっているものの、その生態は謎に包まれている。「こんなに魅力的な動物は他にいない」とアマゾンマナティーに惚れ込み、2007年からアマゾンに通い続けて研究と保全活動を行う菊池夢美さんの研究フィールドに行ってみた!

(文・写真=川端裕人)

 京都大学野生動物研究センターの菊池夢美研究員は、アマゾンマナティーを研究するための方法(バイオロギング)と、機会(フィールドミュージアム構想への日本からの協力)を得た。

一挙手一投足を記録

 今のところ、ブラジルでの菊池さんの仕事で大きな比重を占めるのは、保護されたアマゾンマナティーの野生復帰計画だ。赤ちゃんの頃に保護されて、そのまま飼育されていた個体を野生に戻すというのは、相当な困難が予想され、きめ細かなケアが必要だ。長期的なモニタリングをしなければならないのは論を待たないが、リリースした直後にマナティーたちがどんなふうに環境に適応していくのか、細かく知っておく必要もある。菊池さんが使用するバイオロギングの手法は、その点で、最適だ。自然な生息地に放流されたマナティーが、どのように行動し、適応していくのか、リリースされた瞬間から数日間とはいえ「一挙手一投足」をすべて記録できるのだから。

 必ずしも成功とは言えなかった2008年-09年のリリースの時にも、菊池さんはその点を期待され、09年に放流した2頭にデータロガーを取り付けた。その結果、非常に興味深い結果が得られ、カイギュウ類研究者からは驚かれた。

フィールド調査中の菊池夢美さん。

「場所は、マナウスから少し上流のブラックウォーターのクイエイラス川というところで、合計2頭、2日連続で1頭ずつ放流したんです。マナウスの国立アマゾン研究所の水槽で9年間飼育されていた個体です。放流時には、雨季で川の水位が上昇していて、氾濫によって水没した森林が多数ある時期でした。それぞれ、放流6.7時間後、12.4時間後のデータまでを取って、回収しました。センサーは、遊泳速度、潜水深度、水温、3次元の加速度と3次元の地磁気を見るものでした。それで、分かったのが、放流後の動きです」

 地磁気のデータが座標軸を提供し、他のセンサーから速度、加速度、水深などが分かる。それらを総合すると、移動距離や場所まで分かるという仕組みだ。その結果浮かび上がったのは──

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「アマゾンマナティーは水中で「ぐるぐる回る」」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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