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贈賄に対し日本企業の認識は甘い

オリンパスは米司法省と700億円の制裁金で合意

2016年3月28日(月)

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企業のグローバル展開が進み、外国公務員への贈賄などの腐敗リスクが大きくなっている。3月2日、オリンパスが米国と中南米での内視鏡販売などに絡む腐敗行為について総額700億円もの制裁金を支払うことで米司法省と合意したと発表した。外国公務員贈賄防止の問題に詳しい麗澤大学大学院経済研究科の高厳教授に現状とその対策を聞いた。(聞き手は田中太郎・日経エコロジー編集長)

会社法の改正で内部統制が強化されたり、証券取引所がコーポレート・ガバナンスコードを導入するなど、日本企業の内部統制の仕組みが整えられてきました。

 国内的には仕組みはだいたい整ってきたと思います。社内であまりでたらめなことをすると、取締役や監査役、社外取締役が声を上げるようになっています。相変わらず企業の不祥事はありますが、自主的に公表するようになっているのではないでしょうか。

 ただ、大手企業のビジネスは海外の比率が本当に高まっています。特に日本企業はアジアにシフトしていますよね。このため、国内の法律だけを念頭に置いてコンプライアンスや内部統制の仕組みをつくってきた企業にとって、国外の法律に適応できるのかというリスクが高まっています。

恐い米当局の贈賄摘発

具体的にどのようなことですか。

 グローバル企業にとって現在、大きなリスクは何かというと、1つは独占禁止法、もう1つは海外腐敗行為、すなわち公務員への贈収賄ですね。この2つは罰金や制裁金などのペナルティが桁違いに大きいです。

高厳(たか・いわお)氏
1956年大分県生まれ。95年3月早稲田大学より商学博士号取得。専門は企業倫理。ISO・SR国内対応委員会委員や外国公務員贈賄の防止に関する研究会委員など数多くの公的委員を務めてきた。著書に『「誠実さ」を貫く経営』『コンプライアンスの知識』など

 私が主に取り組んでいるのは、海外腐敗の問題にいかに対処するかです。この問題は、人権、労働、環境のすべてに関わってきます。新興国にもこれらに関する法律はありますし、特に環境では先進国の法律をコピーしてそのまま取り入れているような状況で、規制の枠組みががっちりできています。しかし、執行する段になると、役人に大変な裁量権があってカネを渡せばどうにでもなってしまいます。人権にしても、環境にしても、腐敗の問題をどうにかして初めて法による統治が可能になると思うのですが、要求する側と渡す側の関係が成り立っている限り、改まりません。解決に向けて相当に力を入れなければならない分野です。

 日本には不正競争防止法があり、域外適用も可能なのですが、ほとんど執行されたことはありません。日本の法律を念頭に置いている企業は、内部統制の仕組みをつくる上で不正競争防止法をほとんど意識していません。それで済むのかというと違います。グローバル市場においては法律を執行する力を持っている国が執行します。日本企業がある日突然、米国や英国の法律の域外適用を受けるという事態が生じています。

新興国での日本企業の贈賄を、米国の司法省(DOJ)などが取り締まるのですか。

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「贈賄に対し日本企業の認識は甘い」の著者

田中 太郎

田中 太郎(たなか・たろう)

日経エコロジー編集長

1990年早稲田大学卒業、日経BP社入社。「日経レストラン」「日経オフィス」「日経ビジネス」「日経ビジネスアソシエ」「日経エコロジー」「ECO JAPAN」などを経て2014年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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