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再配達どう減らす? 「常套句」の見直しも

物流事業者を苦しめる労働・環境問題の解決策を聞く

  • 相馬 隆宏

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2017年4月17日(月)

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 労働問題や環境問題を引き起こしている宅配便の再配達の防止に向けて、国や企業の動きが活発になっている。

 環境省はこのほど、企業や業界団体、消費者団体などと協力し、宅配便の再配達防止を国民に呼びかけるキャンペーンを開始した。楽天は日本郵便と連携し、ネット通販で購入した商品を1回で受け取った場合に、買い物などに使えるポイントを付与する検討に入った。再配達の有料化も始まっている。西友は、ネットスーパーでの購入について、再配達になった際に400円(税別)の手数料を請求する。

 ネット通販市場の拡大に伴い、宅配便の取扱個数が急増している。2015年度は37億4493万個になり、5年間で約5億個増えた。宅配便の約2割が再配達になっているとされ、人手不足が深刻な宅配事業者を苦しめている。トラックの走行距離が延び、CO2(二酸化炭素)の排出増加も引き起こしている再配達をどうすれば減らせるのか。

 日経エコロジーは、日本物流団体連合会理事・事務局長の村上敏夫氏とサステナビリティ消費者会議代表の古谷由紀子氏に、物流事業者と消費者の立場から解決策を議論してもらった。

(司会)宅配便の約2割が再配達になっているため、年間で約9万人の労働力が消費され、CO2排出量が約42万tも増えています。トラックの運転手不足が深刻な物流事業者にとって、再配達の防止は喫緊の課題です。

村上敏夫(むらかみ・としお)氏
日本物流団体連合会理事・事務局長。東京外国語大学卒業。1975年日本郵船入社、1996年物流グループチーム長、2000年NYKLogistics(China)社・董事長兼総経理、2003年日本郵船中国自動車プロジェクトグループグループ長、2006年郵船ヤマトグローバルソリューションズ社長、2014年ユニエツクス専務。2015年から現職(写真:尾関 裕士、以下同)

村上:宅配事業者はこれまで、ゴルフ用品や冷凍・冷蔵品の配達、時間帯指定配達、翌日配達といった付加価値の高いサービスを生み出してきましたが、もうもたないところまで来ています。

 最大手のヤマト運輸をはじめ宅配事業者は、労働時間や取扱個数の抑制や配達時間指定の見直しに乗り出しました。

 再配達になるとその分トラックのスペースを取られてしまい、載せられなくなった荷物の配達が後ろにずれていきます。宅配大手3社は昨年12月、お歳暮の配達が増える繁忙期と重なったため、翌日配送ができないと声明を出しました。お中元のシーズンに当たる今年6月も、同じような事態にならないか心配です。

 再配達をゼロにすれば、こうした問題が一切起きなくなるはずです。最優先で取り組むべきです。

環境省のキャンペーンでは、消費者にこの問題の解決に加わってもらおうとしています。

古谷:再配達が発生している最大の原因は、消費者側にあるわけではないように思います。国土交通省のアンケートによると、1回目の配達で受け取れなかった理由として「配達が来るのを知らなかった」という回答が最も多く、約4割を占めています。消費者が安易に再配達を利用しているのがいけないんだという論理で突っ走ると、問題を解決できないのではないでしょうか。

 そもそも、再配達は消費者が要求したから始めたというより、宅配事業者が競争する中で、顧客満足度を高めるために展開してきました。消費者の利益を考えた結果が、環境問題や労働問題を引き起こしている。まずはこの前提に立って、問題解決に当たることが大切です。

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