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大統領選で米国の温暖化対策はどうなる

パリ協定の読み方(3)、2020年の目標再提出に備えよ

  • 上野 貴弘/電力中央研究所 社会経済研究所 主任研究員

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2016年5月2日(月)

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 今年11月の大統領選に向けた候補者指名争いに注目が集まる米国。大統領選の結果は同国の温暖化対策の行方を左右し、日本や世界の対策にも影響を及ぼしかねない。電力中央研究所社会経済研究所の上野貴弘・主任研究員が、各候補の温暖化対策方針と、「パリ協定」の読み方を解説する。

 前回の記事では、 「パリ協定」への署名開始と、米国、中国を中心に各国の批准(締結)に向けた動向、パリ協定発効までの見通しについて解説し、加えて「温室効果ガスの削減」とその実効性を確保する仕組みにテーマを絞って概説した。今回はより広い内容と、COP21後に予想される動きについて、合意に至った背景を交えながら解説する。後半では、米国大統領選などの動向が、今後、同国の温暖化対策に及ぼす影響についても触れたい。

 パリ協定は京都議定書に代わる2020年以降の温暖化対策の国際枠組みだ。昨年12月の「気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)」で、全会一致で採択された。

削減と資金の絶妙なバランス

 世界190カ国超の国が合意できるようにバランスに配慮しながら、「2℃目標」などの長期目標の達成に向けた野心的な貢献を各国が自発的に行うように促す内容にまとまった。

 具体的には削減や適応、途上国支援などの分野ごとに、すべての国に「共通の取り組み」と、国によって「差を付けた取り組み(差異化)」を使い分け、さらにこれらへの「義務付け(拘束力)の有無」を調整して、すべての国が合意できるようにバランスをとった。その上で各国の野心的な貢献を促すため2018年から5年おきに世界全体で行う「総括」(2018年は排出削減だけが対象)や、取り組み状況の透明性を強化する仕組みを盛り込んだ。

 パリ協定が定める規定のうち、主なものを表に挙げた。拘束力のある項目を太字で示している。

 すべての国に共通して求められる取り組み(下の表のA欄)の多くは義務となった。例えば、協定では締約国が自ら定める削減目標を「自国決定貢献(NDC)」と呼ぶが、すべての国に国連に対して5年おきにNDCを提出することを義務付けた。また、NDCの達成状況に関する情報の提出や、専門家レビューと多国間検討を受けることも義務となった。

 しかしそれだけでは途上国からの同意を得られない。途上国は、気候変動枠組み条約が採用する先進国と途上国の間の区別(「二分論」と呼ぶ)による差異化の継続を求めてきた経緯がある。そこで削減に関する項目では二分論による差異化を弱める代わりに、資金支援では二分論を継続することで途上国の意をくんだ。先進国に資金支援を継続することを義務付け、途上国は対策を進める際に支援を受けられることを明確にした(下の表のB欄)。

 ただし、先進国以外の国による自主的な資金支援も協定に盛り込んだ。例えば中国は昨年「気候変動南南協力基金」の創設を発表し他の途上国への資金支援に乗り出した。協定は先進国以外の自主支援を義務ではない形で奨励している(下の表のC欄)。

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大量陳列、大量販売というのがある程度限界にきているのかなと思います。

松﨑 曉 良品計画社長