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先進技術を集結、進む自販機の省エネ

冷却電力ゼロでも冷たい飲み物を出す技術とは

2016年6月2日(木)

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 今年の夏も暑くなりそうだ。気象庁は5月12日、南米ペルー沖で海面水温が低くなるラニーニャ現象が発生する可能性が高いと発表した。発生すると、日本付近で猛暑になる可能性が高くなる。2010年に発生した際は、全国77地点で8月の平均気温が最高値を更新するなど、記録的猛暑になった。

 そんな暑い日に、つい手を伸ばしたくなるのが、夏場に冷たい飲料が購入できる自動販売機だ。そんな自販機で今熱いのが、省エネ競争だ。飲料メーカーにとって省エネのアピールにつながることから、自販機メーカーが開発にしのぎを削っている。

 清涼飲料自販機工業会によると、2014年の自販機1台当たりの年間消費電力量は、2005年に比べて52.5%減少した。自販機に詰まる最新の省エネ技術に迫った。

 省エネ型自販機の代表例が、消費電力が増える日中の冷却用電力をほぼゼロにした日本コカ・コーラの「ピークシフト自販機」だ。同社が国内に設置する自販機は約98万台と、飲料メーカーの中で最も多い。

日本コカコーラの「ピークシフト自販機」

夜間に集中冷却、日中は保温

 同社のピークシフト自販機は、夏場の昼間に最大16時間にわたって冷却を停止しても7℃未満の飲み物を提供できる。自販機全体の消費電力は、運転のために最低限必要な約17Wに抑えている。夜間の23時~翌朝7時に集中的に冷却。冷却時の消費電力は約450Wと高めになるが、従来機と比べて総合的な消費電力量を約1割削減できるという。

 ピークシフト自販機の導入のきっかけは、2011年3月の東日本大震災だ。電力消費量がピークとなる日中の時間帯に電力を消費する自販機に対し、社会からの風当たりが強まった。このままでは売り上げの確保どころか、自販機サービス自体ができなくなるという危機感から、ピークシフト自販機の緊急開発プロジェクトが立ち上がった。

 同社がこれまで採用してきた自販機は、夏場は取り出し口に近い商品だけを部分的に冷却して省エネを実現していた。しかしこれでは、売れ行きの良い自販機は、冷えていない商品を提供してしまうケースがある。いつでも冷えた商品を提供するには、「庫内全体を冷却する」という従来の方法に戻す必要があった。

 庫内全体を冷やしながら省エネも実現する。この難しい要求に応えたのが自販機メーカーの富士電機だ。

 日中に冷却を止めても飲料を冷たく保つには、自販機全体の断熱性と密閉性を高める必要がある。そこで、庫内に使用する断熱材をポリウレタンから真空断熱材に変更し、断熱効果を従来の10倍に高めた。内部構造も一から見直し、扉や庫内のつなぎ目を徹底的に塞いで冷気が漏れることを防いだ。

 日本コカ・コーラは、2013年からピークシフト自販機の全国展開を開始しており、2015年5月時点で10万台を設置。2020年までに50万台以上の設置を目指している。

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夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長