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GEが風車の羽根をいじったら

再エネビジネス、設備の監視が新たな土俵に

  • 相馬 隆宏

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2016年8月18日(木)

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 太陽光発電ベンチャーのLooop(東京都文京区)は8月4日、家庭や小規模なオフィス・店舗向けの電力小売りの販売地域を拡大すると発表した。従来の東京電力、中部電力、関西電力管内に加えて、9月から、東北電力、九州電力、北海道電力、中国電力管内で順次サービスを開始する。4月の電力自由化を機に家庭向けの電力小売りに参入した同社は、太陽光など再生可能エネルギー由来の電力を積極的に販売するほか、基本料金0円という大胆な料金体系を打ち出して他社と差別化している。こうした戦略が奏功し、これまでに2万件を超える契約を獲得した。

 船井総合研究所によると、実稼働している新電力は136社あり、そのうち契約件数が1万件(公表ベース)を超えているのは15社にとどまるという。Looopは、東京ガスやJXエネルギー、東急パワーサプライ(東京都世田谷区)といった大手エネルギー会社や鉄道系会社などとともに上位に食い込んでおり、健闘が光る。

 Looopの料金体系は、基本料金が0円であることに加えて、従量料金が1kWh当たり26円(東京電力管内の家庭向け)など一律であるのが特徴だ。多くの電力会社の場合、基本料金がかかる上、従量料金が3段階に分かれ、電気を多く使うほど単価が高くなるように設定している。Looop電力事業本部本部長の小嶋祐輔・執行役員は、「電力をほとんど使わない場合もたくさん使う場合も、電力会社より当社の方が安くなる」と言う。競争力のある料金設定ができる秘密は、IoT(モノのインターネット)を活用した太陽光発電設備の監視にある。

 同社は、全国約3000カ所の太陽光発電設備を対象に遠隔監視サービスを提供している。電力小売り事業では、こうした監視サービスを利用する顧客から電力を調達しており、電源構成の約2割を占める。Looopは、インターネットを介して日々の発電データを収集・分析し、天候によって変動する太陽光発電の発電量を精緻に予測する。これによって電力の需給バランスをうまく調整することでコストを削減しているという。

 電力自由化以降、電力小売り事業者は、「計画値同時同量」が求められ、電力需給の計画と実績がずれた場合、電力会社にペナルティー料金を支払わなければいけないからだ。差が大きいほど支払う料金が多くなる。さらに、訪問販売をせず、電力契約の申し込みをインターネットに限定するなどローコストオペレーションに徹している。

改正再エネ特措法が追い風

 Looopの電力小売り事業を支える太陽光発電の監視は今、ビジネスチャンスが大きいとみて、太陽光パネルメーカーなどが事業を強化している。太陽光パネルは価格競争が激しくなっており、設備の単品売りでは収益を上げにくくなっているという事情もある。富士経済によると、産業用太陽光発電設備を対象にした保守や遠隔監視サービスの国内市場は、2020年度に686億円となり、2013年度比3.9倍に増える見通しである。

 京セラは、主にメガソーラー(大規模太陽光発電所)向けに提供してきた運用・保守サービスの対象を広げる。まず、今年6月に出力が50kW未満の低圧の太陽光発電設備を対象とした監視システムを販売開始した。今年度内には、住宅用の監視システムも投入する。京セラソーラーエネルギー事業本部マーケティング事業部マーケティング部責任者の戸成秀道氏は、「太陽光パネルだけを売るモデルはそろそろ終わり。運用・保守サービスを新たな事業の柱にしたい」と意気込む。

京セラは、出力が50kW未満の太陽光発電を対象にした運用・保守事業を本格的に開始した

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