• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

アップル、再エネ93%の裏側

CO2ゼロ電力の調達が困難な日本市場

  • 馬場 未希

バックナンバー

2016年10月13日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 米アップルが、太陽光発電などの再生可能エネルギーの利用率を高めている。同社が毎年、発行する環境レポートによれば、2010年にグローバルで消費したエネルギーの35%が再エネだった。これを2015年は93%まで高め、将来は100%にまで引き上げる考えだ。9月には、事業サプライチェーンにおける再エネ利用率を100%に高めるという野心的な目標を志す企業連合、「RE100」への加盟も発表した。

 同社は地球温暖化に対処するため、再エネを活用して「カーボンフットプリント」を削減しようとしている。カーボンフットプリント(炭素の足跡)とは、製品のライフサイクルで排出される温室効果ガスのことだ。具体的には、製品に使う金属やプラスチックなどの素材の原料の採取や、部品・製品の製造、輸送、そして私たちが製品を使ってリサイクル・廃棄するまでの間に多くのエネルギーが使われる。こうした製品の生涯で排出されるCO2などの量の合計をカーボンフットプリントという。

 とはいえ、アップルは事業所の屋根や敷地内に太陽光パネルなどの再エネ発電設備を大々的に導入したわけではない。「アップルをはじめ海外企業は、再エネ電力の導入策として自社施設への発電設備導入だけでなく、電力購入契約による外部からの調達や証書の利用にも積極的である」と、みずほ情報総研の谷優也コンサルタントは話す。

 外部からの調達とは、電力小売り会社との相対の電力売買契約や、電力小売り市場からの購入のこと。「証書」は、CO2を排出しないという再エネの環境価値を売買する仕組みだ。1万kWhの火力発電の電力を消費した企業が1万kWh分の証書を買えば、その分のCO2排出はゼロとみなされる。日本でも「グリーン電力証書」を買える。

 アップルの場合、事業所内に設置した再エネ発電設備の電力を使った割合は0.6%、事業所外の適地に置いた自社所有の再エネ発電設備の電力の割合は20.3%だ。残りは契約に基づく外部からの調達(57.2%、多くは相対の売買契約とみられる)や、証書(21.9%)で賄っている。

ESG投資家が低炭素電力の購入に注目

 一方、企業の環境対策を調査・採点しESG投資家に情報提供する国際NGOの「CDP」は、2016年から企業に送る調査票を更新した。外部から購入した電力・熱の利用によるCO2排出量「スコープ2」を算定する際に、CO2排出量の少ない電力を外部から買った実績があればそれを明確にするように求めた。CDPを支援するESG投資家の時価総額は合計で100兆ドルに及ぶ。CO2を排出しない再エネの比率を高め、スコープ2排出量の削減に乗り出したアップルは、10月25日にCDPが発表する最新の結果報告において投資家らの目を引きそうだ。

グラフの2011年はデータなし
出所:アップルの資料を基に作成

コメント1件コメント/レビュー

世界が再生可能エネルギーの急拡大に進む中、日本だけが原発に固執し、再生可能エネルギーの抑制に走り、EROIの減少で化石燃料が使えなくなるタイムリミットが迫っていることに気がつかないというおめでたさ。早急に再生可能エネルギー100%の社会を作らないといけない。それが分かっている企業は再エネ100%を目指すのは当たり前。
もうすぐ、再生可能エネルギーの導入さえ難しくなる時代に突入するのだ。
化石燃料の社会から、再生可能エネルギー社会への切り替えは、化石燃料が使える今だけがチャンスだ。
日本は手遅れになるのだろう。(2016/10/26 14:08)

「エコロジーフロント」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

世界が再生可能エネルギーの急拡大に進む中、日本だけが原発に固執し、再生可能エネルギーの抑制に走り、EROIの減少で化石燃料が使えなくなるタイムリミットが迫っていることに気がつかないというおめでたさ。早急に再生可能エネルギー100%の社会を作らないといけない。それが分かっている企業は再エネ100%を目指すのは当たり前。
もうすぐ、再生可能エネルギーの導入さえ難しくなる時代に突入するのだ。
化石燃料の社会から、再生可能エネルギー社会への切り替えは、化石燃料が使える今だけがチャンスだ。
日本は手遅れになるのだろう。(2016/10/26 14:08)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

小池さんがこの言葉(排除)を述べたことで、「風」が変わっていきました。 ただし、小池さんが言ったことは正論です。

若狭 勝 前衆院議員