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「電力捨てない」、家や車を発電所に

発電所の新設なしで火力発電所43基分の電力を生み出す

2016年10月27日(木)

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 国内でバーチャルパワープラント(VPP)の実証事業が始まった。経済産業省の補助事業で7つのプロジェクトが採択され、事業化に向けて動き出した。

 VPPは、需要家側に分散設置された蓄電池や電気設備を統合制御し、電力を供給したり需要をまとめたりして、あたかも1つの発電所(仮想発電所)のように機能させるというもの。経産省の長期エネルギー需給見通しでは、2030年に需要家側で大規模火力43基分の発電能力と、13基分の調整能力を持つと試算している。こうした需要家側のリソースを有効活用するわけだ。

 VPPに似た技術に、デマンドレスポンス(DR)がある。DRは、需要家側が電力の使用を抑制することに主眼を置く。これに対してVPPは、需要抑制に加え、家庭や事業所、クルマなどが搭載する蓄電池を統合制御し、実際の電力を出し入れする機能を備えているところが特徴である。

分散した電気設備を統合制御し、1つの発電所(仮想発電所)のように機能させる

「CO2フリー電源」として期待

 国は、VPPを「火力代替のCO2フリー電源」として期待する。電力ひっ迫時の調整は一般的に火力発電が使われる。ただし、火力発電の運転は、CO2排出が問題となる。調整電力として貯めておいた電力を使えるならば、わざわざ火力発電を稼働させる必要はなくなる。電源確保とCO2排出削減を両立できるわけだ。

 太陽光や風力など、出力が不安定な再生可能エネルギーを有効活用できるというメリットもある。現在、太陽光発電の急激な普及により、系統への出力を抑える「出力抑制」が問題となっている。出力抑制が発動された場合、せっかく発電した電力を捨てることになる。VPPによって捨てるはずだった電力を貯めることができれば、電力の有効利用だけでなく、再エネの普及にもつながる。

 大手電力会社もVPPに注目する。その背景には、2020年4月に予定されている発送電分離がある。発送電が分離されると大手電力会社の発電部門は、今まで以上にコストに見合った電源運用が求められる。長期的な人口減少が見込まれる中、新たな電源の確保は現実的ではない。VPPは、火力発電の運用・維持コストの低減につながる。

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