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豊洲市場の土壌汚染問題、健康被害はあるのか

「基準値超え」と「炎上」の見方をリスク評価の専門家に聞く

  • 相馬 隆宏

  • 半沢 智

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2016年11月10日(木)

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 東京都は11月1日、豊洲市場の施設の下に盛り土をせずに地下空間を設けたことについて、「いつ、誰が、決めたのか」という意思決定のプロセスを検証した報告書を公表した。決定に関わったとされる責任者を特定し、今後、対処を検討するという。11月7日に予定されていた豊洲市場への移転が延期されたことによって、導入済みの設備のリース料の支払いなど市場業者への補償も急務になっている。

 「立ち止まって考えるべき」──。小池百合子知事が選挙期間中にこう発言して以来、豊洲市場の移転問題が混沌としている。8月に移転延期を決定した後、豊洲市場の主要施設の下に、都の「専門家会議」が提案した土壌汚染対策の「盛り土」がされずに地下空間が設けられていたことが発覚した。今回、公表した報告書は、この経緯に関して詳しく調べたものだ。さらに、土壌汚染対策法の指針に基づいて実施されている地下水のモニタリング調査で、環境基準を超えるベンゼンとヒ素が検出された。

 豊洲市場の移転問題が膨らむ中、市場関係者や消費者が最も気にかけているのは、「食の安全」だろう。「安全性に問題はないのか」。日経エコロジーは、環境リスクに詳しい専門家らに取材した。以下、2人のインタビューを紹介する。

築地市場からの移転が延期となった豊洲市場(写真=東京都中央卸売市場)

「摂取経路」と「量」の議論を

 まず1人目は、化学物質などの環境リスク評価で知られる産業技術総合研究所名誉フェローの中西準子氏である。

産業技術総合研究所 名誉フェロー
中西 準子氏

──豊洲市場の安全性をどう評価している。

中西:土壌汚染は急激な健康リスクがあるというものではない。一番大事なのは、土壌汚染が存在するということではなく、土壌に含まれている有害物質が人の体に入る経路があるのかどうか、入ったとしてどれくらいの量なのかということ。それなのに、それらについて議論しないまま、地下水からベンゼンやヒ素が検出されたと大騒ぎしていること自体が大きな問題だ。

コメント15件コメント/レビュー

「直ちに人の健康に被害を及ぼすレベルではない」

5年前から何度となく耳にするようになったこのフレーズ、状況を表す日本語の意味としては正しいのでしょうが、今となっては却って危険を煽る言葉に聞こえてくるのは私だけでしょうか。(2016/11/18 17:08)

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「直ちに人の健康に被害を及ぼすレベルではない」

5年前から何度となく耳にするようになったこのフレーズ、状況を表す日本語の意味としては正しいのでしょうが、今となっては却って危険を煽る言葉に聞こえてくるのは私だけでしょうか。(2016/11/18 17:08)

漸くまともな論調に出会ったと思っています。課題は二つ。1.土盛りをしなかった部分が豊洲の環境問題を発生するか。:土盛りは元の汚染土を一部削りとった上に土を被せることだから、地下空洞部分には汚染土そのものが残っていないのだから、問題が起きる筈がありません。只、敷地全体の様子からは盛り土面積の方が少なさそうだから、他の要因含めて検証の必要性は否定しません。そこに何故一直線に議論が行かないのか、報道含めて疑問でした。2.都の盛り土方針を部課長会議で変更したことの問題。:盛り土するということが上位の基本方針?技術的な手段が上位方針というのが解せない。これが仕事の運び方の問題となるなら、部下は自由闊達に仕事がしづらい硬直組織そのものです。即ち、基本方針と下の組織の在り方自身(権限移譲)にメスを入れて整理せねばなりません。報道はいつもながらだから別にして、小池知事は大丈夫か不安になります。都民でないので他人事ながらです。(2016/11/18 16:16)

こちらのお二方は、実質的には豊洲は安全だと言いたいのだろう。
それならば、キチンと環境アセスメントをすれば良いではないか。現状は環境アセスメント申請の内容と現況が異なっているのでやり直さなくてはいけない。「実質的に安全」だからといって、手続きを怠るから不安が広がるのは当然だろう。
お二方とも専門家でありながら環境アセスメントに言及しない、為にする議論と言われてもしょうがない。こういう態度が「風評被害」や行政不信の根源にある。(2016/11/18 07:41)

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