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北朝鮮、労働党大会から読み取る経済再建

強盛大国への重要政策

2016年5月13日(金)

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 5月9日に閉幕した朝鮮労働党大会は、同党における最高指導機関、平たく言えば、朝鮮労働党における最大の会議である。政府機関の会議ではない。政府機関である国防委員会や最高人民会議、内閣のメンバーを選出したり、政府機関内の政策を討議したりする会議ではない。

36年ぶりの党大会を受け、平壌で祝賀パレードが行われた(写真:ロイター/アフロ)

 また、朝鮮労働党の会議では、政府や軍隊における肩書はほとんど重要ではない。朝鮮労働党での肩書が重要である。北朝鮮では、国家を指導する朝鮮労働党に最高権力があり、政府機関や軍隊は朝鮮労働党によって指導される存在に過ぎない。ゆえに、北朝鮮は、党が所有する国家、すなわち一党独裁国家なのである。ソ連や中国と同じである。

 これは、北朝鮮の最高指導者であった金日成(金正恩の祖父)の時代から現在まで続いている。金正恩の時代になって、金正日時代の先軍政治から先党政治に変わって、朝鮮労働党が政治の中心になったと解説する向きがある。それは先軍政治という言葉を手前味噌で解釈した誤解だ。

 先軍政治には様々な意味がある。最も重要なものは軍事力強化を最優先の政策にすること。軍人の権力を強化するという意味では使われていない。朝鮮労働党の軍事路線の決定に軍人の肩書を持った朝鮮労働党員も参加するが、それは軍人としてではなく、朝鮮労働党員として参加するのである。

 朝鮮労働党の党大会での見どころは、最高指導者による演説内容や朝鮮労働党組織の改編や人事、そして党大会決定書などである。そこでは、様々な分野が総括されているが、ここでは重要なものとして経済建設とそれに関する人事に的を絞って解説したい。

社会主義自立的民族経済建設路線が破綻

 朝鮮労働党が重要視する目標は何よりも経済発展である。現在の朝鮮労働党は、北朝鮮を思想大国と軍事大国、経済大国である強盛大国にすることを目標にしている。第7回党大会では金正恩が、北朝鮮は思想大国と軍事大国になったが、経済大国にはまだ至っていないと報告した。よって、朝鮮労働党にとって経済発展は最も重要な課題の一つと言える。

 北朝鮮の経済建設は、社会主義自立的民族経済建設路線に沿って推進されることになっている。この路線は、2010年に改正された朝鮮労働党規約と2013年に改正された現行の憲法に定められている。社会主義自立的民族経済建設路線とは、非常に簡単に言えば、可能な限り自国内の資源や技術、労働力を使って生産し、自国内で生産物を消費するというものだ。貿易は補助的な役割でしかない。

 何でもかんでも自国で生産するこの路線は、国内製品の生産コストを高めることになった。また、輸出に消極的なこの路線は、外貨決済(ハードカレンシー決済)による貿易が拡大すると、物々交換であるバーター貿易に頼っていた北朝鮮を外貨不足に陥らせることになった。これらが、ソ連や東欧の社会主義国家の崩壊とともに、90年代における北朝鮮の経済を没落させた主因と考えられている。

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