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非核化の義務を負うのは「米朝」でなく「北朝鮮」

「核」より「お家の事情」が優先

  • 重村 智計

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2018年6月14日(木)

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両首脳の笑顔は何を意味するのか(写真:AFP/アフロ)
 米朝首脳会談が行われた。共同声明には完全な非核化の進め方や期限についての言及がなく、失望を買っている。だが、重村智計・早稲田大学名誉教授は「非核化の主体を北朝鮮に限定したことの意義は大きい」と指摘する。その意味するところは……

 ドナルド・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩委員長は12日、シンガポールでの会談後、共同声明に署名した。共同声明には、「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)への合意はなく、多くの失望と批判が聞かれる。

 トランプ氏は、金正恩委員長が直面する北朝鮮軍部からの圧力に理解を示し、同委員長を追い詰めなかった。同委員長に「北朝鮮の完全な非核化」を約束させたのは、成果だ。二人はともに、国内での懸案を解消するため、「歴史的」会談を「ライブ中継」する演出を必要としたのだった。

 首脳会談の真実は、冒頭40分間の二人だけの会談に隠されている。二人だけで何を話したのか。他の閣僚や高官に聞かせたくない本音を、語り合った。金正恩委員長が会談の冒頭でした発言は異例だった。緊張した表情で口を開くと、次の言葉が飛び出した。

 「ここまで来るのはそれほど容易な道ではありませんでした。我々には足を引っ張る過去があり、誤った偏見と慣行が時に目と耳をふさいできたが、あらゆることを乗り越えてここの場にたどりついた」

 会談の最後にもう一度、「我々は足かせとなっていた過去を果敢に克服した」と、感慨深げに語った(日本経済新聞6月13日朝刊)。

 この言葉が何を意味するのかは、明らかだ。トランプ大統領が5月24日に発した「会談中止」騒動を指しているのではない。「足を引っ張った」のは誰なのか、明かに北朝鮮の国内事情や歴史、国際認識、「抵抗勢力」の存在である。「様々な障害」は、北朝鮮軍部を中心とした「抵抗勢力」の存在を、意味する。だから、首脳会談直前に、軍首脳3人を入れ替えたのだ。北朝鮮軍部の「抵抗」を抑えて、シンガポールまで来た事情を理解するよう、金正恩委員長はトランプ大統領に求めたとみられる。この思いが同大統領に伝わった。

コメント25件コメント/レビュー

専門知識も正確な情報に触れる立場にもない自分としては、これまでの北朝鮮の約束破りの歴史しか知らないので、今後実際にどんな行動をとるのかをもって判断するしかない。

独裁国家においては、 国家国民の利益≠独裁者の利益 であることも多いので、誰の視点でとらえるか?によっても成否の解釈は違ってくる。
それだけに多様な見方や解説に接する事ができることこそ、情報を得る自由の証だろう。北朝鮮側は金委員長マンセーしか許されていないのだから。

国民からの糾弾も選挙による落選も無く、失敗のツケは国民が黙って受け入れさせ、国民の生命財産を守る事を最優先しない国の元首の外交が、それらがある民主主義国家の元首のそれよりも指導力に富んでいるように見える現象、またそれを持ち上げる報道には注意が必要に思う。(2018/06/17 00:05)

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専門知識も正確な情報に触れる立場にもない自分としては、これまでの北朝鮮の約束破りの歴史しか知らないので、今後実際にどんな行動をとるのかをもって判断するしかない。

独裁国家においては、 国家国民の利益≠独裁者の利益 であることも多いので、誰の視点でとらえるか?によっても成否の解釈は違ってくる。
それだけに多様な見方や解説に接する事ができることこそ、情報を得る自由の証だろう。北朝鮮側は金委員長マンセーしか許されていないのだから。

国民からの糾弾も選挙による落選も無く、失敗のツケは国民が黙って受け入れさせ、国民の生命財産を守る事を最優先しない国の元首の外交が、それらがある民主主義国家の元首のそれよりも指導力に富んでいるように見える現象、またそれを持ち上げる報道には注意が必要に思う。(2018/06/17 00:05)

この共同声明はNon-binding,すなわち法的拘束力のないものですね。
ということは、一見北朝鮮は半島非核化の実行責任を負ったかに読めますが、実際にやるかどうかは今後にかかっている。しかしながら今までの成績から判断するに、信頼すべき証拠は一切見当たらない。
米メディアの評価が否定的なのは、その辺りにあるかと思います。全てまた見せ掛けだけに終るのではないかと。(2018/06/16 15:58)

会談の成果についてトランプ批判を前提にした頓珍漢な解説が多い中で正鵠を得た内容だと思いました。問題はまさに両国の国内事情であると確信します。(2018/06/15 07:20)

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