• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

株式持ち合い解消、一気に加速へ

アベノミクスの成長戦略が後押し

2015年7月17日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

ビジネスのグローバル化に伴い、慣行も変化せざるを得ない

 「持ち合い株、主要企業の6割が削減 昨年度、旧財閥系や金融も」――。日本経済新聞は7月16日付の朝刊1面トップでこう報じた。日経株価指数300の構成企業を対象に同紙が調査したものだ。

 持ち合い株を保有する281社のうち168社が2014年度中に保有銘柄の数を減らしていたという。住友商事が保有していた新日鉄住金株8000万株を242億円で売却したほか、みずほ銀行が富士重工業株830万株を331億円で手離し、三井住友信託銀行も三井不動産株632万株を223億円で処分したことなどが例として挙げられていた。同紙は「持ち合い解消は最終段階に入って来た」と分析している。

 持ち合い解消はアベノミクスの成長戦略の隠れたターゲットだ。昨年6月に閣議決定した成長戦略「日本再興戦略 改訂2014」では、「日本企業の稼ぐ力を取り戻す」として、コーポレートガバナンスの強化がいの一番に掲げられた。そこでは柱として、コーポレートガバナンス・コードの導入が打ち出されたが、その中にこんなくだりがあった。

 「持ち合い株式の議決権行使の在り方についての検討を行うとともに、政策保有株式の保有目的の具体的な記載・説明が確保されるよう取組を進める」

 日本企業にガバナンスを効かせようとした場合、長年にわたって最大の障害であると指摘されてきたのが株式持ち合いだった。企業や銀行が相互に株式を保有することで、経営者が相互に「白紙委任状」を手にするに等しく、外部の株主や投資家の声が排除されることにつながっていた。経営に規律を働かせるには持ち合いを解消するのが先決だ、というわけだ。もちろん、こうした動きに経営者の集まりである経団連などは強く抵抗してきた。

「銀行の株式保有規制の強化」に強い反発

 昨年の成長戦略でもすんなり「持ち合い解消」が盛り込まれたわけではない。実は、この改訂2014のたたき台になった自民党の「日本再生ビジョン」ではさらに踏み込んで持ち合い解消を掲げていた。競争力強化のためのコーポレートガバナンス改革と題して、以下の6項目が並んでいた。

  • 株式持ち合い解消、銀行等金融機関などの株式保有規制強化
  • 株式持ち合いの抑制策導入、開示義務化の検討
  • 株式持ち合い解消の株価への影響への対応
  • 独立社外取締役の導入促進
  • コーポレートガバナンス・コードの制定
  • 企業再生に関する法制度や実務運用の見直し

 銀行は現在、企業が発行する株式の5%まで保有することが許されている。米国などは銀行による株式保有は原則禁止されており、日本もこれに倣って銀行による株式保有の規制を強化すべきだとしたのだ。これには安倍晋三政権内部からも強い反発の声が上がった。

コメント0

「磯山友幸の「政策ウラ読み」」のバックナンバー

一覧

「株式持ち合い解消、一気に加速へ」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

人々が働きたいという会社になるには 「働きやすさ」と「働きがい」、この2つが必要だ。

川野 幸夫 ヤオコー会長