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「携帯通話料金引き下げ」で景気は上向くか

「雇用増」「給与引き上げ」でも「好循環」始まらず

2015年12月18日(金)

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 2016年の日本経済は、安倍晋三首相が思い描くように、デフレから完全に脱却して成長路線へと突き進んでいくのだろうか。

 安倍首相は最近、企業経営者に会うごとに、賃上げするよう念押ししている。2012年末に首相に返り咲き、アベノミクスを始めて以来、大幅に進んだ円安によって企業は好業績を謳歌している。その成果が給与増の形で国民に還元され、消費の増加に結び付けば、景気が良くなり、再び企業に利益が戻る――。いわゆる「経済の好循環」を何とか実現したいというのが首相の思いだ。これが再登板以降掲げてきた「デフレ脱却」「経済成長」の切り札になると見ているわけである。

 安倍首相が「経済の好循環」と言い出したのは2014年の年初。1月に開幕した通常国会での施政方針演説で訴えた。前年に円安が進み、企業業績は急回復していたが、国民にその実感は伝わっていなかった。株高が消費を押し上げていたが、野党からは「株を持っている一部の金持ちだけしか恩恵を受けていない」と批判されていた。

 2014年秋には、首相官邸に経済界と労働界の代表を招き、「経済の好循環実現に向けた政労使会議」を開催。政府が賃上げを要請するところまで踏み込んだ。2015年も「未来投資に向けた官民対話」を10月以降、官邸で開催。経済界に設備投資や人材への投資、つまり賃金引き上げを、直接求めた。2016年の「春闘」での賃上げ交渉をにらんで、政府が経済界に“圧力”をかけたわけだ。

正規社員が増えている

 アベノミクス開始以来、雇用情勢は急速に好転している。総務省の労働力調査によると、2015年10月の雇用者数は5704万人。前年同月に比べて75万人、率にして1.3%も増えた。

 第2次安倍内閣が発足した2012年12月の雇用者数は5490万人。対前年同月比で0.7%のマイナスだったが、翌2013年1月からプラスに転じて、以来34カ月プラスが続いている。そして遂に5700万人台に乗せたのである。安倍首相は国会答弁などで繰り返し、「アベノミクス開始で100万人の雇用を生んだ」と発言しているが、実際には200万人近く増えたのである。

 いや、どうせ増えているのはパートや契約社員など非正規雇用ばかりだろう、と思われる人も多いに違いない。確かに、アベノミクス開始直後は正規雇用が減って、非正規が増える傾向が続いていた。野党からは「結局は正規を非正規に置き換えているだけではないか」という批判があった。確かに、昨年末の衆議院総選挙の前までは、正規社員は減少傾向だった。

 ところが、統計をみると、2014年12月から正規雇用も対前年比プラスに転じている。すでに11カ月連続だ。正規雇用は3331万人と2013年1月の3336万人とほぼ同水準だが、今年春の3270万人からは着実に増加傾向にあるのだ。

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「「携帯通話料金引き下げ」で景気は上向くか」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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