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近所の養鶏所から仕入れた卵を売り始めた理由

地域貢献は結局、自社のためになる

2016年3月4日(金)

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 東京都の郊外、町田市にある電器店「でんかのヤマグチ」。昨年10月の新店オープン後、近所の養鶏所から卵を毎日仕入れて店頭で売り始めた。店に気軽に立ち寄ってもらうように、もともと旧店でも食品は売っていた。では、今回、なぜ一歩踏み込んで地元の食材にこだわることにしたのか。そこには地域貢献に力を入れる山口勉社長の思惑があった。今回は、その真意と効果を解説する。

 新店オープンを機に、近くの人気養鶏所から卵を仕入れて毎日売り始めました。

 これだけ聞くと、どこの食品スーパーの話かと思うかもしれません。しかし、これはまぎれもなく町の電器屋さんであるヤマグチのエピソードです。

 昨年10月に新店をオープンするに当たり、周辺にどんな飲食店や物販店があるのかどうか、個人的な興味もあって調べてみたことがきっかけです。新店から車で少し行った神奈川県相模原市の街道沿いに、養鶏所が7つある、通称「たまごロード」という場所があることが分かりました。

 せっかく卵がこれだけあるなら、うちで売ってみようと考え、協力が得られたところの卵を店頭で売り始めたのです。スーパーよりお買い得ということもあって、売れ行きは上々です。

近隣の養鶏所から仕入れた卵を販売したところ、売れ行きは上々

地元の卵を売るのは新しい姿勢の表明?

 以前、この連載で説明した通り、ヤマグチは気軽に店に入ってもらえるように、もともと店頭で果物や野菜、乾物、はたまた米まで、様々な食品を売ってきました。しかし、新店オープンを機に一歩踏み込むことにしたのです。それは地元産にできるだけこだわること。では、ここへきて新しい姿勢を表明したのはなぜだと思いますか?

 答えは地域貢献です。これまでも地域密着型経営を進めてきましたが、それをより深化しようと思ったのです。

 地域貢献に力を入れる理由は主に2つあります。1つは、50年以上町田で商売させてもらっているので、そのことに純粋に感謝したいから。もう1つは、町田周辺に住む人や地元の企業のために尽くせば、その姿勢に共感したお客さんと強い信頼関係が生まれ、長い目で見ると、大きなプラスになると考えたからです。

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「他店より高い! 「でんかのヤマグチ」 “高売り”の秘密」のバックナンバー

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「近所の養鶏所から仕入れた卵を売り始めた理由」の著者

山口 勉

山口 勉(やまぐち・つとむ)

ヤマグチ代表取締役

1965年に東京・町田市でパナソニック系列の家電販売店「でんかのヤマグチ」を創業。90年代後半、大手量販店の進出を受け、訪問販売を主軸にきめ細かなサービスを提供する経営へ転換。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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