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店の規模や数は決して増やしません

多店舗化に失敗した苦い経験を生かす

2016年5月20日(金)

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 東京都町田市にある電器店「でんかのヤマグチ」。20年ほど前に値引き営業から脱し、サービス重視にかじを切って収益力を高めた。しかし、「儲かる店」になった後も、店は1店舗だけで決して増やさないと決めている。なぜ多店舗化しないのか。今回はそのこだわりの理由を、過去の失敗の反省も含めて解説する。

 「ヤマグチさんはこれからも新しいお店をどんどん出していくのか」━━。

 2015年10月に店を移転オープンした際、こうした質問を複数のお客さんから受けました。結論から言えば、そのつもりは全くありません。今回、道路の拡幅の都合でやむを得ず移転しただけで、修理センターを除いて、店の数は1つだけと決めています。

 理由はシンプルで、お客さんに対するきめ細かいサービスができなくなるからです。多店舗化するには店員が必要になるので、新しく人を採用しなければなりません。採用した後も、店舗間のサービスの質を均一にするため、教育を徹底する必要があります。出店コストだってかかります。社員数が40人ほどのヤマグチでこうしたことをすると、何もかもが中途半端になって、既存のお客さんに対するサービスの質が下がる恐れがあります。

 そうしたリスクを取るくらいなら、店は1店舗と割り切って、訪問営業とともにサービスを徹底的に深掘りしたほうが、お客さんのためになります。身の丈に合った形で特徴を出すには、無理をしないことが大切だと私は肝に銘じています。

今年1月、会社の考え方を明記して顧客に送ったFAX

 店を移転して最初の正月を迎えた16年1月、お客さんに対してヤマグチの企業としての考え方を表明したチラシをFAXで送りました。これは51年前の創業以来初めてのことです。一部のお客さんの不安を解消するため、決断しました。少し長いですが、その文面を紹介します。
  「ヤマグチは余裕が出来ても、店を大きくするとか支店を出すとかは致しません。なぜなら、現在ヤマグチを利用して頂いているお客様に充分なサービスが出来なくなるからです。今年もヤマグチを利用して頂いているお客様と、私たち自分の為に汗を流します」(原文ママ)

 いかがでしょうか。私のこだわりが多少は分かってもらえたと思います。

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「他店より高い! 「でんかのヤマグチ」 “高売り”の秘密」のバックナンバー

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「店の規模や数は決して増やしません」の著者

山口 勉

山口 勉(やまぐち・つとむ)

ヤマグチ代表取締役

1965年に東京・町田市でパナソニック系列の家電販売店「でんかのヤマグチ」を創業。90年代後半、大手量販店の進出を受け、訪問販売を主軸にきめ細かなサービスを提供する経営へ転換。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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