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崖っぷちのMRJ、ようやくスタートラインに

ブラジル・エンブラエルの牙城は崩せるのか

2017年7月11日(火)

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 世界最大規模の航空ショー「パリ航空ショー」が、6月19日からパリ郊外のル・ブルジェ空港で開かれた。日本からの国際線も乗り入れるシャルル・ド・ゴール空港に近い同空港は、普段はビジネスジェットが主に離着陸している。

 その空港全体が2年に一度、航空ショーの会場となり、世界各国から多くの航空関係者や政府要人らが訪れるのだ。

 米ボーイングや欧エアバスなどの機体メーカーは、年間を通じて大きな発表を、奇数年はパリで、偶数年はロンドン近郊で開かれるファンボロー航空ショーで発表する。

 近年はボーイングの次世代大型機777Xのように、大口顧客が多い中東で開かれるドバイ航空ショーで開発が発表されることもあるが、やはり2大航空ショーの存在感は別格だ。

 特に今年のパリ航空ショーは、日本企業が大きな注目を集めた。

 三菱重工業の子会社である三菱航空機が開発するリージョナルジェット機「MRJ」の実機が初めて出展されたほか、海上自衛隊の哨戒機「P-1」も、自衛隊機として初参加したからだ。

 航空ショーは各国の軍関係者も視察に訪れるので、軍用機をはじめとする防衛・宇宙分野の商談も盛んに行われる。

パリ航空ショーに初出展されたMRJ(写真:吉川 忠行、以下同様)

 ただ日本の国情として、すぐに自衛隊機を輸出することは難しい。

 今回は世界最大規模の航空ショーに出展することで実機を見てもらい、諸外国に将来導入を検討してもらう布石とする、といった段階だ。

 一方、MRJはそんな悠長なことを言っていられる段階ではなくなっている。

 世界のリージョナルジェット機市場のうち、約半数のシェアを握るブラジルのエンブラエルが次世代機「E2シリーズ」の開発を着々と進めているからだ。

 今年の航空ショーで実機を出展できるか否かは、これまで以上に潜在顧客となっている航空会社やリース会社への印象に、大きく影響を与える。

 背水の陣とも言える状況の中、MRJのローンチカスタマーである全日本空輸(ANA)のカラーリングをまとった飛行試験3号機が、パリ航空ショーに出展された。

 MRJの開発は、2016年11月から三菱重工の宮永俊一社長直轄となり、グループ全体で取り組んでいることを明確にした。

 そして、パリ航空ショー開催前日の6月18日、宮永社長は三菱航空機の水谷久和社長、ANAを傘下に持つ持株会社ANAホールディングスの篠辺修副会長とともに、MRJを世界の報道関係者に向けてお披露目した。

パリ航空ショーで展示されたANA塗装をまとったMRJの前で握手を交わす三菱重工の宮永社長(中央)と三菱航空機の水谷社長(右)、ANAホールディングスの篠辺副会長

 ライバルのエンブラエルも次世代機の実機「E195-E2」を出展し、飛行性能の良さをフライトディスプレー(飛行展示)で示したパリ航空ショー。

 果たして三菱重工や三菱航空機の思惑通り、リージョナルジェット機市場の2強に食い込めるのだろうか。

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「崖っぷちのMRJ、ようやくスタートラインに」の著者

吉川 忠行

吉川 忠行(よしかわ・ただゆき)

Aviation Wire編集長

ライブドアで同業初の独自取材部門「ニュースセンター」立ち上げに参画。ライブドア事件も内側から報じる。退職後はAFP通信社等で取材を続け、2012年2月Aviation Wire創刊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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