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ジャンボ、A380が消える?苦境の超大型機

なぜ超大型航空機は生産数が減っているのか

2016年8月19日(金)

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 「ジャンボ」の愛称で親しまれた米ボーイング747が、製造中止に追い込まれる可能性が出た。ボーイングが7月にSEC(米国証券取引委員会)へ提出した資料で、「今後受注が見込めない場合、製造中止を検討する」と言及したのだ。

「ジャンボ」の愛称で親しまれた747。日本の空港で見かける機会も減ってきた(撮影:吉川 忠行、ほかも同じ)

 ジャンボのエンジンは4基だが、現在航空会社が長距離国際線の主力に据えているボーイング777-300ERは2基。最近は一服感のある原油価格だが、いつ急騰するかは、分からない。

 全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)も含め、世界の主要航空会社は、ジャンボの後継に777を導入しており、不具合の少なさも含めて、世代交代に成功した。それ故、あえてエンジンが4基ある「4発機」のジャンボを、積極的に導入する理由はない。

 欧州のエアバスが製造する総2階建ての超大型機A380も、同じく4発機で曲がり角を迎えている。7月にロンドン近郊で開かれたファンボロー航空ショーの期間中、減産がひっそりと発表された。現在は月産3機の生産レートだが、2018年からは月産1機に落とす。

エアバスの総2階建てA380も、生産ペースを落とすと発表

 生産を抑えるのは747も同じだ。今年1月には発表時に月産1.3機だったものを、3月から同1機、9月には同0.5機と段階的に減らしていく。

 747もA380も、その優雅さに魅了された人は多い。特に日本ではジャンボの人気は根強く、香港のキャセイパシフィック航空が10月に実施するジャンボのラストフライトには、羽田発香港便が選ばれたほど。海外の航空会社からも、日本人はジャンボ好きだと評価されている。

 曲がり角を迎えているのは4発機ばかりではない。ボーイング、エアバスとも、既存の小型機や中型機の次世代機を開発しており、新型エンジンの採用や、機体に炭素繊維複合材などを多用することで燃費を改善し、市場に投入しつつある。

 1座席当たりの運航コストを下げるため、既存機よりひとまわり大きな機体を中核に据えている。この大型化により、次世代機が存在しない空白地帯とも言える旅客機の市場が生まれてきているのだ。

 ジャンボの製造中止がささやかれる今、旅客機の世界では何が起きているのだろうか。

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「ジャンボ、A380が消える?苦境の超大型機」の著者

吉川 忠行

吉川 忠行(よしかわ・ただゆき)

Aviation Wire編集長

ライブドアで同業初の独自取材部門「ニュースセンター」立ち上げに参画。ライブドア事件も内側から報じる。退職後はAFP通信社等で取材を続け、2012年2月Aviation Wire創刊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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