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メリル・ストリープが発した人種関連発言の波紋

国際映画祭に差別はないか?

2016年2月17日(水)

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 単なる言い間違いなのか、それとも人種差別を意識した意味のある発言だったのか――。

 米国の女優、メリル・ストリープが2月12日、人種問題にかかわる発言をし、映画界だけでなく全世界に波紋が広がっている。

ベルリン国際映画祭の開会式前のセレモニーでスピーチしたメリル・ストリープ(写真:AP/アフロ)

 日本の主要メディアではあまり報じられていないので、発言の背景を説明したい。ドイツ・ベルリンで同日、第66回ベルリン国際映画祭が開幕した。ストリープは審査員長としてこれに参加している。ちなみにストリープが映画祭で審査員をするのは初めてのこと。

 この日、ストリープは他の審査員と共に記者会見に出席した。会見ではまず、「人種や民族、性別、宗教などにとらわれることなく、公正な視点から作品を観たい」と審査員長としての姿勢を述べた。他の審査員たちには「心をまっ白にして、偏見を持たずに作品を観てほしい」と注文をだしている。

ストリープがこの発言に込めた思いは…

 その後、問題の発言をする。
「私たちはみんなアフリカが起源なんです。つまりみんなアフリカ人ってことなのです」。

 直後から、この言葉が世界を駆け巡った。多くのメディアが、「メリル・ストリープが人間はみなアフリカ人と言った」と煽るように報道した。

 人間がすべてアフリカ人であるわけはなく、誇張が込められた表現であることは誰にでもわかる。そのため「言い間違い。言い過ぎ」という批判は見当違いに思える。

 実はストリープの発言は、記者からの質問に答えたものだった。エジプト人記者が「北アフリカや中東の映画作品に対して、どの程度理解があるのか」という質問をし、これに答えた。

 ストリープは「人類の起源はまさしくアフリカにあって、そこから世界のあらゆる文化が花開いたわけです」とも述べている。

 発言の全体を見るかぎり、大きな違和感はない。ストリープがこの発言に込めた思いは、前後の文脈を眺めれば理解できる。

 人類学的な説明を待たなくとも、人類の起源がアフリカにあることは周知の事実である。「みんなアフリカ人」という表現は、咄嗟にでた言葉で「もとを辿れば」という前置きが抜けたと解釈できる。

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「メリル・ストリープが発した人種関連発言の波紋」の著者

堀田 佳男

堀田 佳男(ほった・よしお)

ジャーナリスト

1957年東京生まれ。早稲田大学文学部卒業後、アメリカン大学大学院国際関係課程修了。米情報調査会社勤務後、90年にジャーナリストとして独立。政治、経済、社会問題で取材活動をつづけ、滞米25年後に帰国。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官