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植物工場への重税は「田畑じゃないから」

農地改革のままの「農地」の定義

2017年4月14日(金)

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 昨年秋の長雨と台風の影響で多くの畑が深刻な被害を受け、スーパーなどの店頭でレタスの値段が数百円に跳ね上がった。1000円を超す値段をつけた店もある。だが、スプレッドは天候に左右されないという植物工場の強みをフルに発揮し、何ごともなかったかのように毎日出荷し続けた。

 野菜の安定供給に貢献した工場はスプレッドだけではない。焼き肉チェーンを展開する牛繁ドリームシステム(東京都新宿区)は福島県の植物工場から調達することで、ほかの多くの焼肉店と違い、サンチュの欠品を防ぐことができた(2016年10月14日「ついに出た『植物工場があって助かった』の声」)。

JA東西しらかわの植物工場。焼き肉チェーンに安定出荷を果たした(福島県白河市)

 農政というのは、国民に食べ物を安定的に、できるだけ効率的に供給することが目的ではないのだろうか。もしそれが目的なら、畑でとれないときも、供給を続けることができる植物工場を農地と認めないのはなぜだろう。大手スーパーから「毎年が異常気象になると考えるしかない」という声が漏れるほど、天候不順が続いているのが実情だ。

「農地法は農業のための法律ではない」

 そのことを農水省に尋ねると、次のような答えが返ってきた。

 「農地法は農業のための法律ではなく、農地のための法律だ」

 形式的にいえばそうなのだろうが、では農地が農地としてあることの意義は何なのだろうか。ちなみに、食料・農業・農村基本法には次のようにある。

 「食料は、人間の生命の維持に欠くことができないものであり(中略)、将来にわたって、良質な食料が合理的な価格で安定的に供給されなければならない」

 この条文に照らせば、植物工場は「良質な食料が合理的な価格で安定的に供給」されることに貢献できる可能性を秘めていると思うのだが、農地法では、あくまで「地べた」がどうなっているかがポイントになるのだ。

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「植物工場への重税は「田畑じゃないから」」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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