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ネットもスマホも要らない!これぞ農的ライフ

のんびり夫婦の夢は「シンプルが一番」

2015年9月18日(金)

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 「パソコンはネットにつないでません」

 東京都瑞穂町で農業を営む井垣貴洋さん、美穂さん夫婦の自宅を訪ねたときのことだ。とても質素な部屋だがパソコンは一応あったので、ふだん何に使っているのかと聞くと、貴洋さんから返ってきた答えは「確定申告の書類を書くためと、年賀状をつくるためです」。美穂さんによると、「年賀状は唯一の広告なので、毎年力を入れてつくってます」。

 農協などに頼らず、独立して農業をやっている生産者の多くはブログで情報発信している。なぜ2人は同じようにしないのかと聞くと、貴洋さんいわく「お客さんからは『ブログやったら』と言われることもありますけど、パソコンって疲弊するので、いいかなあと思ってます」。そこで、パソコンの使い道を重ねて聞いたときの答が冒頭の「ネットにつないでません」。

サラリーマン的な束縛は受けたくない

東京で農的な暮らしを目指す井垣さん一家(東京都瑞穂町)

 2人は2009年に就農した。もともとどちらも福祉関係の仕事をしていたが、30歳を前に貴洋さんが転職を考え始めたとき、真っ先に思い浮かんだのが、以前からあこがれていた農業だった。そのことを美穂さんに話すと、「私もやる」。2人で就農することを決め、候補地に選んだのが東京だった。

 ふつうは、どこか地方に行って田畑を探す。だが、貴洋さんは考えた。「産地に入ると収入は安定するかもしれないが、自由が効かなくなる。サラリーマンをやめて農業をやるのに、サラリーマン的な束縛は受けたくない」。先回りして言うと、いまおもな収入は野菜の宅配で得ているが、それもまわりに消費者がたくさんいるという都市部の利点を生かすための方法だった。

 東京で就農しようと思った2人は、2007年11月に東京都農業会議で就農窓口をしている松沢龍人さんを訪ねた。当時、東京での新規就農はまず不可能と言われていた。実際、正規ルートに限って言えば、2人の前に農家以外の出身で都内で農業を始めた例はなかった。だが、松沢さんの答えは意外にも「やる気があれば何でもできる」だった。

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「ネットもスマホも要らない!これぞ農的ライフ」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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