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トヨタの「キツイ一言」が鍛える農業の現場

システムを超えるカイゼンの効果

2017年9月29日(金)

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 今回取り上げるのは、トヨタ自動車の農業支援システム「豊作計画」だ。

 連載では、企業の農業ビジネスの成否をテーマに、いくつかの事例を紹介してきた。ある企業は田畑を借りたものの、栽培技術を身につけることができずに撤退した。別のある企業は農業法人との連携がうまくいかず、黒字化のメドが立たずに撤退した。企業の農業ビジネスは印象と違い、順調には進んでいない例が数多くある。

 一方、既存の農業のやり方を地道に学び、農場を広げている企業もある。赤字を許容しながら、地域の田畑を守るために農業を続けている地場企業もある。

「豊作計画」とは

 そうした中で、トヨタが2014年にサービスの提供を始めた豊作計画は、最も「ふに落ちるケース」の1つと言える。最大の特徴は、自ら農業をやるのではなく、農家や農業法人の作業の改善を支援する点にある。

 豊作計画はよく、「クラウド上で農作業をデータ管理するシステム」といった言葉で説明される。実際、パソコンやスマホを使い、膨大な田畑を効率的に管理する点に強みがあるのだが、サービスにはもう1つの柱がある。トヨタ生産方式によるカイゼン活動だ。と言うより、カイゼンが軌道に乗って初めて、システムを使いこなせるようになると考えたほうがいい。

 これに関連し、トヨタの担当者は次のように話す。

 「ツールが先にあって、カイゼンが後ではないんです。道具を入れたらよくなると考えてるようだと、うまくいかない。ツールは、全体をよくするカイゼン活動の道具の1つという位置づけです」

 ここで大切なのは、「全体をよくする」ことで何を目指すかだ。

 「まず、経営方針をちゃんと聞かせてもらいます。もし方針がないなら、作ってもらいます。規模を大きくしたいのか、収益性を高めたいのか。方針に基づいて、よくするための活動をしていくんです」

豊作計画の開発に協力した鍋八農産の八木輝治社長(愛知県弥富市)

 トヨタは愛知県の有力農業法人の鍋八農産(弥富市)の協力で、トヨタ生産方式が農業に活かせるかどうかを2011年から検証し始めた。まずやったのは、カイゼンスタッフを農場に送り、仕事の内容を理解することだった。

コメント1件コメント/レビュー

昔からの3ちゃん産業の最たるものである、農業への提言。
規模の大小に関わらず、本気で無駄を省く事により、利益が上がり、労力が減る。
全ての農業、漁業へ取り入れて貰いたい取り組みだと思います。
このトヨタの取り組みこそが、真のコンサルタントだと感じました。
素晴らしい。(2017/09/29 19:25)

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「トヨタの「キツイ一言」が鍛える農業の現場」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

昔からの3ちゃん産業の最たるものである、農業への提言。
規模の大小に関わらず、本気で無駄を省く事により、利益が上がり、労力が減る。
全ての農業、漁業へ取り入れて貰いたい取り組みだと思います。
このトヨタの取り組みこそが、真のコンサルタントだと感じました。
素晴らしい。(2017/09/29 19:25)

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