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ドコモがつくる新時代のモバイル農業

通信インフラが結ぶサービスの輪

2017年10月13日(金)

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 企業の農業ビジネスも、ずいぶん洗練されてきたように思う。自ら農場を開き、「自分で作ったほうがうまくいく」といったノリの上から目線の参入は少なくなり、自社の得意分野と農業との接点をさぐる試みが主流になってきた。今回取り上げるNTTドコモも、そうしたケースの1つだ。

「ところで、何を売ってるの?」

 ドコモはICT(情報通信技術)を活用し、農業を活性化するためのチームを2014年に立ち上げた。背景にあったのが、環太平洋経済連携協定(TPP)だ。トランプ米大統領の登場でTPPは今や暗礁に乗り上げたが、当時は農産物関税を広範に撤廃することが視野に入っていた。

 対する日本の農業は、農家の高齢化でじり貧状態。平均年齢は70歳に迫っており、年金の受給対象の年齢層がメーンの集団になっている。産業の各分野に変容を迫っているICT化も極端に遅れている。だからこそ、ドコモが得意とする情報技術を活用すれば、農業の再生に役立てると考えた。

 「日本の農業をモバイルで元気にする」がプロジェクトのキャッチフレーズ。2014年にチームを立ち上げたときのスタッフは3人と、ごく少ない人数でスタートしたが、今は約200人の大所帯に成長した。そのうち約90人は、ドコモが「アグリガール」と名づけた女性職員のチームだ。

 ICTと言うときれいに聞こえるかもしれないが、やっているのは直球の営業活動だ。農家や農協に行けば、「農業やったことあるのか」と聞かれることもある。肝心なのは経験の有無ではない。一緒に田んぼに入って作業を手伝うことで、農家は次の問いを発する。

「ところで、何を売ってるの?」。

農作業を手伝うドコモのアグリガール(写真提供:NTTドコモ)

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「ドコモがつくる新時代のモバイル農業」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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