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食料問題からみる巨竜・中国の実像

この国はまだグローバル化できてません

2015年10月23日(金)

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 だれが中国を養うのか――。米国の思想家、レスター・ブラウン氏がそう問いかけてから、約20年が過ぎた。この間、膨大な人口を抱える中国は主食のコメや小麦の自給を維持しながらも、世界有数の穀物輸入国へと変貌した。中国の農業問題の行方は、日本を含む各国の食料事情や農業の未来に影響する。

 中国はこれからも自給を保てるのか。世界の食料問題の安定のため、中国は何を求められているのか。農林中金総合研究所の阮蔚(ルアン・ウエイ)主席研究員に聞いた。

世界の穀物在庫の約半分が中国に

レスター・ブラウン氏の懸念は現実のものとなったでしょうか。

「中国には人口大国の宿命がある」と話す農林中金総合研究所の阮蔚主席研究員

 「2つのことが言えます。まず中国はいまでも主食のコメと小麦は97~98%自給しています。今後も90%以上を維持するでしょう。トウモロコシは輸入が増えていますが、それでも九十数%は自給しています」

 「一方で、大豆やトウモロコシ、コメ、小麦などの穀物の輸入はすでに年1億トンに達しています。世界の穀物貿易量の3分の1に近い数字です。こんな国は世界のどこにもないですよ。レスター・ブラウン氏の予想通りになったと言いたいのなら、そうだと言うこともできます」

中国の食料生産にとっていま一番の問題はなんですか。

 「在庫です。世界の穀物在庫の約半分が中国一国にあります。コメと小麦はそれぞれ数千万トン。とくに深刻なのがトウモロコシで、1億5000万トンもあります。今年また在庫が積み上がって1億7000万トンか、悪くすると2億トンに達してしまう可能性があります。大変な問題です」

 「中国は12~13年連続で豊作なのに、海外から輸入品がどんどん入ってきています。中国中の倉庫がいっぱいになり、入りきれない分は野積みにしてビニールをかぶせている状態です。ものすごいロスになります。これまでやってきた価格支持制度は続けることができなくなり、破綻しました」

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「食料問題からみる巨竜・中国の実像」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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