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小泉進次郎が格好いいのは分かったが

保護論うずまくTPP論議

2015年11月13日(金)

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 参加すれば日本の農業が壊滅する――。全国の農家がそう心配した環太平洋経済連携協定(TPP)が大筋合意したことを受け、国内の農業対策の論議が急ピッチで進んでいる。与党の農林関係議員はどんな議論をしているのか。今回はその様子をお伝えしたい。

 11月5日、東京・永田町にある自民党本部の9階会議室はものものしい雰囲気につつまれていた。農林関係議員や官僚、記者団を見渡すひな壇の正面にすわったのは、農林部会長になったばかりの小泉進次郎氏だ。その横では、元農相の西川公也農林水産戦略調査会長が胸をそらし、厳しい表情で会場を見まわした。

西川公也氏(右)と打ち合わせする小泉進次郎氏(11月5日、東京・永田町の自民党本部)

小泉×TPPにシャッター音、数多

 「それでは2時になりましたので、合同会議を開催します」。小泉氏がそうあいさつすると、カメラのシャッター音がいっせいに鳴り響いた。なにしろ「小泉×TPP」のコラボだ、メディアの注目を集めないわけはない。室内はじわりと汗ばむような熱気で、何人かの議員はせわしなく扇子をあおいでいた。

 「今回は皆さんからいただいた指摘への回答を、役所からしていただきます」。小泉氏にそう促され、農水官僚が話し始めた。「本日これから宿題返しのご説明をします」。政治家の質問に日を変えて答えることを「宿題返し」というのは初めて知った。議員たちのテーブルにはカラープリントの資料がおいてあった。

 「桃です。我が国の主要な種類の果樹であり、さらなる競争力の強化が必要ということでございます」「柿でございます。主要な種類の果樹であり、さらなる競争力の強化が必要でございます」「続きまして、(ページを)おめくりいただきまして、栗でございます。我が国の主要な種類の果樹であり、さらなる競争力の強化が必要ということでございます」

 「キウイフルーツでございます。長期的には価格の下落も懸念されることから、体質強化対策が必要ということでございます」「おめくりいただきまして、イチゴでございます。長期的には価格の下落も懸念されることから、生産性向上等の体質強化が必要ということで考えております」

コメント7件コメント/レビュー

漁師も農家も酪畜産家もそうだと思うのですが,就業人口が縮小ことや小規模経営体が不採算であることは正直オオヤケが関与すべき問題ではないと思うのです。
国内の需要を満たせない危険があるとき,生産性の向上にこそオオヤケが関与すべきだと思うのです。
小規模漁家・農家が廃業するのは商店街で昔からやってた帽子屋さんがつぶれた,とかと一緒だと思うのです(実際何が違うのやら)。そういう観点が多分,農業保護論者には足りない。
昔から農業をしていた土地でも,根本的に農業に適してない土地,漁村と言われてきたけどそもそも資源が少ない海って言うのは多分実はたくさんあって,そこの人が人並みの生活を望んで流出するのは当たり前だし新規参入が無いのも当たり前,そういう風にどうして考えられないのだろう?(2015/11/20 10:22)

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「小泉進次郎が格好いいのは分かったが」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

漁師も農家も酪畜産家もそうだと思うのですが,就業人口が縮小ことや小規模経営体が不採算であることは正直オオヤケが関与すべき問題ではないと思うのです。
国内の需要を満たせない危険があるとき,生産性の向上にこそオオヤケが関与すべきだと思うのです。
小規模漁家・農家が廃業するのは商店街で昔からやってた帽子屋さんがつぶれた,とかと一緒だと思うのです(実際何が違うのやら)。そういう観点が多分,農業保護論者には足りない。
昔から農業をしていた土地でも,根本的に農業に適してない土地,漁村と言われてきたけどそもそも資源が少ない海って言うのは多分実はたくさんあって,そこの人が人並みの生活を望んで流出するのは当たり前だし新規参入が無いのも当たり前,そういう風にどうして考えられないのだろう?(2015/11/20 10:22)

今回に限らず、このシリーズに寄せられるコメント欄を拝見すると、生産者と消費者の中間に介在する勢力が問題なのだと思えてくる。

私は、お米をスーパーで買わなくなって5年ほどになる。どこで買うかというと、ネットサイトである。サイトに登録する生産者(かなりの数に上る)のプロフィールや育て方を一つ一つ読み、コストパフォーマンスを考えながらどの生産者から買うかを選択する。後は、サイトを通じて注文し、購入する。利用してわかったことは、美味しく安全なお米を作る農家(その分、当然、手間をかけている)はやはり人気で、新米収穫前(6月頃)には在庫がなくなる恐れがあるため、年間予約をしたくなる。このサイトの生産者の方々は、みな生き生きとし、自作物に誇りをもっている。そして、消費者と直接つながっているためもあろう、輸入農産物(=TPP)への恐れがあるようにはみえない。

翻って、TPPは問題だ、日本の農業を守れ、と声高に叫んでいる人たちは、いかなる人たちか。人間観察をすると、真に問題にすべきは何なのかが炙り出されて面白い。そういう意味で、今後もこのシリーズには注目したい。(2015/11/13 17:41)

日本の農業(産業としての農業)をここまで放置してきた罪は極めて大きい。自給自足のような極小農家のみならず兼業農家までも手厚く保護してきた結果が現状を招いたのだ。原因はあきらかであるから対策は容易であろう。(2015/11/13 16:08)

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日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授