• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

最強ブランド「魚沼コシ」の苦悩

「ブランド化」と「効率化」のはざまで

2015年12月25日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 コメの消費減退は深刻になっているのに、新たなコメのブランドが次々に誕生している。北海道「ゆめぴりか」、山形「つや姫」、宮城「ひとめぼれ」、熊本「森のくまさん」――。いまやおいしいコメは百花繚乱(りょうらん)と言うべき状況だ。それでも「日本一のコメはどれか」と問われれば、多くの人がひとつの銘柄を挙げるだろう。「魚沼産コシヒカリ」。最強ブランドの現状を、現地の農協の担当者に取材した。

「打開策がわかれば、苦労しません」

魚沼コシヒカリ発祥を記念する石碑。ここで栽培試験が行われた(南魚沼市宇津野新田)

 返ってきたのは意外な答えだった。「それがわかれば、苦労しません」。インタビューで、「どう現状を打開するんですか」と聞くたび、担当者はこう答えた。あらかじめ言っておけば、魚沼産コシヒカリの値段はいまも別格と言っていいくらいに高い。農林水産省によると、10月の取引価格は北海道のゆめぴりかを2割上回る。平均と比べれば3割強高い。それでも、担当者からはため息がもれた。

 日本有数の米どころとして知られる魚沼地方は新潟県の南にある。範囲についてはいろいろな見方があるが、自治体で言うと、小千谷、長岡、魚沼、南魚沼、十日町の5市と、湯沢、津南の2町に広がる。今回は、そのなかでも有力なある農協の担当者に話を聞いた。

 まずは基礎的な数字から。出荷している農家の数を聞くと、「ここ数年、年に100軒ぐらいずつ減ってます」。ふつうそう言われると、農協を通さずに独自ルートで販売する農家が増えていると想像する。ところが「集荷率は6割ぐらい。わずかですが増えてます」という。

 農協に出荷する農家の減少は、高齢で農家が引退する地域の実情をそのまま映しているのだ。「米価が低迷しているので、機械が壊れると、新たに機械を買ってまでやる気にならないんです。もう一度、数百万円借金することになりますから」。トラクターやコンバインが壊れるときが、引退のタイミングというのは全国共通の現象だ。魚沼も、それを免れてはいないのだ。

コメント2

「ニッポン農業生き残りのヒント」のバックナンバー

一覧

「最強ブランド「魚沼コシ」の苦悩」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

環境の変化にきちんと対応して、本来提供すべき信頼されるサービスを持続できる環境を作り出さなければならない。

ヤマトホールディングス社長 山内 雅喜氏