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「ワッシャのお兄ちゃんが来た!」

アフリカで電力事業に挑んだ日本人

2015年9月1日(火)

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 村の埃っぽい道を1台のポンコツ自動車が近づいてくる。笑顔の運転者。胸に「ワッシャ」(WASSHA)と書かれたポロシャツ姿。

 「あ! ワッシャのお兄ちゃんが来た!」。子供たちが一斉に車に群がってくる。

 ここはアフリカの東中央部に位置するタンザニア。人口5000万人。日本人は約300人程度。日本人にとっては、キリマンジェロやサファリの国として知られている。

 この「ワッシャ」とは、ある日本人がアフリカで始めたサービス事業の名称だ。

WASSHAのシャツを着たケニアのチーム。左端が秋田智司氏

 ワッシャと聞いて筆者はてっきり日本語の「わっしょい」とか「よっしゃ」が語源かと思ったが違った。WASSHAは造語で、スワヒリ語で「火をつける」という意味のWashaからとったそうだ。

 実際には火ではなく、電力を届けている。

 「皆が電気に憧れ、それを提供する我々を待ってくれているんです」

 こう語るデジタルグリッドソリューションズ(DGS)社長の秋田智司氏は34歳、2014年6月からアフリカでワッシャ事業を開始している。

ワッシャの仕組みを使うタンザニアの子供たち

 タンザニアの人々が電気を使うといえば、電灯と携帯電話の充電だ。もちろん日本のように、隅から隅まで電線で電気が通っているわけではない。電気の必要な人は、日本のコンビニによく似たキオスクと呼ばれる小売店に行き、そこで充電する。

 秋田氏のDGSは各地域のキオスクオーナーに電気販売の装置を貸与し、使ってもらう。それがワッシャの事業モデルだ。

ソーラーパネルで発電中のキオスク

 まずキオスクに取り付けたソーラーパネルで発電し、それを充電しておく。キオスクのオーナーはスマートフォンの電子マネーを使って、電気をプリペイドで購入する。後は購入した電気を、キオスクにやってくる顧客に“量り売り”できる。

 携帯電話の普及率はアフリカで高いと聞いていたが、タンザニアではなんと80%を超えるという。

 「もともと口承文化の国。話をするのが大好きなようです。だから携帯の普及も早いのではないかな」と秋田氏は解説する。

タンザニアの未電化地域で売られている携帯電話機

「バングラデシュで保育園を開きたい」

 秋田氏と筆者が出会ったのは2006年、場所はIBMのコンサルティング事業部門だった。秋田氏は新卒で配属になり、筆者は当時その部門の統括責任者だった。

 入社後の新人研修で秋田氏は、分からないことがあると躊躇無く質問し、ケーススタディではすでにリーダーシップを発揮していた。

 現場に出てからもすぐ活躍した。当時、誰もが根を上げた、数年に及んだ屈指の難航プロジェクトにアサインしても、ゆったりした笑顔でムードメーカーとして最後まで貢献してくれた。

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「「ワッシャのお兄ちゃんが来た!」」の著者

金巻 龍一

金巻 龍一(かねまき・りゅういち)

GCA マネージングディレクター

M&Aアドバイザリーの一環として、日本企業のグローバル化と成長戦略を「事業統合シナジーの創出」という観点から支援する。慶應義塾大学特別招聘教授。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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