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台所に置く家電に“男の自己愛”は要らない

エッセイスト 平松洋子さん(1)

2016年1月8日(金)

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平松洋子(ひらまつ・ようこ)
エッセイスト
1958年岡山県生まれ。東京女子大学文理学部社会学科卒業。『買えない味』で第16回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞、『野蛮な読書』で第28回講談社エッセイ賞受賞。ほかに『味なメニュー』『ステーキを下町で』『夜中にジャムを煮る』『サンドウィッチは銀座で』、『ひさしぶりの海苔弁』など。 (写真:鈴木愛子、以下同)

川島:この連載のタイトルは「『ダサい社長』が日本をつぶす!」というものなんです。

平松:かっこいいタイトルです! 思わず膝を叩きました。でも私、社長ではないのに、いいのですか?

川島:いいんです! ここ10年くらいの“まち”や“みせ”を見ていると、「ライフスタイルを豊かに」とか「日常をかっこよく」といった言葉が氾濫している割に、暮らしを取り巻くものが、ちっともかっこよくなっていない。いや逆に、日本製品で「かっこいい」とか「美しい」といったものが少なくなっている。「いいな」と思うものの大半は、海外の製品になっている。つまり、「かっこいい」とか「美しい」の感覚が、日本企業と消費者の間で、随分とずれているのではないか。そんな疑問から、さまざまな分野の方にお話をうかがっているのです。

平松:私でもお役に立つことが?

川島:もちろんです。平松さんは、エッセイストとして、料理や食を中心に、生活全般にわたる視点から、さまざまな執筆活動をされている方。日々の暮らしを営む目線から、事象を鋭くとらえた文章には、いつも「ふむふむ、なるほど」と頷かされています。今日は、そんな生活者の視点から、デザインのお話をうかがえればと思って、インタビューをお願いしました。

平松:それでは何でも聞いていただければ。

川島:よろしくお願いします。早速ですが、冷蔵庫や電子レンジなど、キッチン周りの家電のデザイン、以前からとても気になっています。

平松:ああ、本当に悩ましいジャンルですよね。

川島:キラキラした塗装だったり、意味のない金や銀のラインが引いてあったり、ダサいもの(笑)がある一方で、妙に無機的でスタイリッシュなものもある。その間にある「普通」があったらいいなと、ずっと思ってきました。

平松:本当に。わが家のトースターやミキサー、フードコンテナーなども、実は海外メーカーのものです。だから、海外の製品を選んでしまうという感覚、よく分かります。

川島:平松さんのお宅ですから、さぞ、かっこいい台所なのでしょうね。

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「台所に置く家電に“男の自己愛”は要らない」の著者

川島 蓉子

川島 蓉子(かわしま・ようこ)

ifs未来研究所所長

ファッションという視点から、さまざまな分野の企業のブランド作りなどのプロジェクトにかかわる。日経MJ、ブレーン、読売新聞などで連載を持つ。2013年から現職。多摩美術大学非常勤講師。Gマーク審査委員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師