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2040年頃、今の仕事の8割くらいが消滅する

「やる仕事」はどんどんなくなる(孫 泰蔵さん 第2回) 

2017年3月14日(火)

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 孫泰蔵さんは、東京大学在学中にYahoo! JAPANの立ち上げに参画したことを皮切りに、世の中の最先端を行くビジネスを次々に手がけてきた方。一度はお会いしたいと思ってきました。

 ただ一方、最先端を行く経営トップだけに、近寄りがたいに違いないし、恐らくファッションにあまり興味がないのかもと、勝手な想像を抱いていたのです。 それがあるイベントでご一緒してびっくり。よく似合う装いをされていて、とてもおしゃれ。しかも、お話がわかりやすくて柔らかい。これは是非、お話を聞いてみたいと思ったのです。早速、お願いしたところ、快く引き受けていただきました。

 聞いてみたいと思っていたのは、何といっても、AIやロボット化が進む中、日本の未来はどうなるのか、否、世界の未来はどうなるのか?大きな質問に対して、孫さんの壮大な構想をうかがうことができました。

(前回の記事「やはり、Iotでおっかないことは起こるんですよ」から読む)

2040年頃には今の仕事の8割くらいがなくなる

孫 泰蔵(そん・たいぞう)氏
Mistletoe株式会社 代表取締役社長兼CEO 1972年生まれ。佐賀県出身。東京大学在学中にYahoo! JAPANの立ち上げに参画。その後、インターネットのコンテンツ制作、サービス運営をサポートする会社を興す。2002年、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社を設立、デジタルエンターテインメントの世界で成功をおさめる。その後も、様々なベンチャーの創業や海外企業との大型JVなど、ある時は創業者、ある時は経営陣の一人として、一貫してべ ンチャービジネスに従事した後、2009年に「2030年までにアジア版シリコンバレーのベンチャー生態系をつくる」として、スタートアップのシードアクセラレーターMOVIDA JAPANを設立。2013年、単なる出資にとどまらない総合的なスタートアップ支援に加え、自らも事業創造を行うMistletoe株式会社を創業。21世紀の課題を解決し、世の中に大きなインパクトを与えるようなイノベーションを起こす活動を国内外で本格的に開始、ベンチャーの活躍が、豊かな社会創造につながることを目指している。(写真:鈴木 愛子、以下同)

:モノのインターネット化、IoTが進んで次の段階になると、何が起きるか。

 おそらく2020年あたりを目途に、IoTのThings、つまりモノの進化が始まります。具体的にいうと、世の中のさまざまな機械が、どんどんロボット化していきます。社会を変えるキーテクノロジーは、人工知能=AIに加えて、ロボット工学=ロボティクスになるわけです。人工知能の研究と並び、ロボット工学が重要になります。しかもそれが、驚くほどの短期間で一気に進んでいくんです。

 この写真をちょっと見てもらえますか?

 1枚目は、1900年のニューヨーク五番街のイースターの朝の風景です。ぶわーっと馬車が並んでいて、1台だけT型フォードが走っていますよね。

 2枚目は、1913年の同じ日、同じ場所の風景です。こちらはぶわーっと自動車が走っていて馬車は1台だけ。たった10年ちょっとの間に、これだけがらりと世の中は変わってしまった。そういう事実を、歴史は実証しているんです。

川島:凄い変化ですね。モータリゼーションはたった10年で進んじゃったのか。

:これだけの大変化はそうしょっちゅう起こることではありません。でも、今のインターネットをはじめとする先端科学を巡る状況を見ていると、産業革命が起こった19世紀末から20世紀初頭のこの写真の時代に近いくらい、いやあるいはそれ以上の転換点にあるんです。

 仕事柄、私は未来のテクノロジーについてそこそこの知見を持っていると思うのですが、世の中の科学技術の発展があまりに早すぎて、もはや追いつけないほどだと実感しています。想像をはるかに超えるスピードでさまざまな科学や技術が進化しています。

川島:孫さんが、「早すぎる」と思うほどの進化のスピードなんですか?

:私がちょっと前まで「2030年にはこうなっているかな」と思っていた技術やサービスが、それこそ来年あたり、2018年には実現しちゃう。そのくらい加速しているんですね。

 さて、そこでシンギュラリティです。

 2040年くらいに針を進めると、間違いなく、今の仕事の8割くらいがなくなっているのではないかといわれています。わかりやすい例でいえば、安いものを大量に作る工場の仕事は全部機械がやっているでしょう。今でもロボットだけの無人工場は、どんどん増えています。

 先日、台湾にある最新の工場を視察に行って、衝撃を受けちゃいました。まず、真っ暗なんです。そこでは24時間、モノを作り続けている。一応、機械が故障したとき、管理担当の人間のためのガイドとなる青い光だけが、ぽつりぽつりと灯っているんですが、窓はひとつもないし、全体を照らす照明もない。

 つまり、ロボットだけの工場だから、照明がいらないんですね。

 しかも仕事をしているのはロボットだから、24時間不眠不休で働かせてもブラック企業にはならない。今は人件費の安さを求めて、発展途上国でモノ作りをしていますが、そんな構造そのものも、工場の完全オートメーションが実現したらなくなってしまう。

川島:シンギュラリティは先進国だけの問題ではない。単純労働で、経済基盤をつくっていた途上国の人たちの仕事も奪ってしまう、というわけですね。

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「2040年頃、今の仕事の8割くらいが消滅する」の著者

川島 蓉子

川島 蓉子(かわしま・ようこ)

ifs未来研究所所長

ファッションという視点から、さまざまな分野の企業のブランド作りなどのプロジェクトにかかわる。日経MJ、ブレーン、読売新聞などで連載を持つ。2013年から現職。多摩美術大学非常勤講師。Gマーク審査委員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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