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一億総活躍は目元から?「死蔵メガネ」で成長だ

2016年2月5日(金)

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 あなたは何本のメガネをお持ちだろう。私の場合、数えてみたらなんと7本もあった。うち4本は古びていて二度と使う気がしない。しかし高かったのでもったいなくて捨てる勇気がないまま、引き出しの奥にしまっていた…。

 日本の中高年は平均で5.8本もメガネを持っているが、実際に使うのはわずか3.6本でしかない。あとは引き出しの奥に眠り続ける。

図1・日本人はたくさんのメガネを所有
出典:消費者インタビュー 上山ゼミ調べ

 資本主義の原動力は拡大再生産、つまりどの業界にも成長の余地、市場のフロンティアが必要だ。だが家の死蔵メガネはまさにメガネ業界の成熟の象徴だ。これではいけない。なにか作戦はないものか。今回はメガネ業界を題材に成熟時代の資本主義の進化の道を考えたい。

死蔵メガネをどうするか?

 

 メガネ業界のプロは、死蔵メガネに対して冷たい。第1のスタンスは「無視、つまり使い捨てを奨励する」というもの。すなわち「人口は増えない。メガネ会社は中高年向けに一人数個の新品を売るしかない。そのためにメガネも洋服と同じでどんどん買い替えてもらう」という作戦である。

 しかしわが国のメガネ市場はこの10年ほどの間、年間約5千億円前後で、伸び悩んでいる。メガネチェーンの「JINS」やZoffといった格安で性能の良い新型商品がどんどん売れているように見えるが、それでも市場全体は停滞している。

 人口高齢化で45歳以上の老眼需要はじわじわ増えているが全体では成長していない。その意味でたくさんの死蔵メガネの存在は、次第に売れなくなる前兆ではないかと思われる。

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「一億総活躍は目元から?「死蔵メガネ」で成長だ」の著者

上山 信一

上山 信一(うえやま・しんいち)

慶応義塾大学総合政策学部教授

1957年大阪市生まれ。京都大学法学部卒。米プリンストン大学公共経営学修士。旧運輸省、マッキンゼー(共同経営者)を経て現職。専門は経営戦略と行政改革。九州大学ビジネススクール客員教授。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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