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アディダスに見る生産回帰の不都合な形

2016年6月15日(水)

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アディダスが始める工場革命

 独アディダスが工場に革命をもたらすと宣言した。同社は半年間の試行のあと、翌年から、ドイツの自動化工場にて生産したシューズを発売する。くわえて米国の自動化工場での生産量も含めて、これから3~5年で100万足を出荷する見込みだ。

 同社の新工場は、いくつかのキーワードにおける象徴になるかもしれない。それは「インダストリー4.0」そして「工場のロボット化」、ならびに「生産回帰」だ。

 1980年代から、安価な労働力を求めて、衣料の世界では生産を新興国にシフトしていった。アディダスも例外ではなく、同社は80年代にドイツの工場を閉鎖し、アジアシフトを選択した。

 しかし、新興国では労働コストが上がり続けた。これは衣料の世界だけではない。私は電機と自動車のサプライチェーン関連の仕事をする機会が多い。例えば、中国の広州を見てみると、2010年調査時にはワーカーの賃金は月額227ドルだったところ、2013年には437ドルになり、さらに2016年調査時には462ドルになっている(なお、これはJETROのサイトから確認できる)。

 また、アジアの場合は、政治リスク、税法リスク、ならびにオペレーションの難しさはやはりある。進出した工場をたたむときも工員に払う退職金が過大になるケースがある。

 もちろん一部の国では、エンジニアが育っているため、付加価値を生むようになった。ただ、単純作業であれば、ロボットに任せ、本国に回帰させたほうがよくなる。しかも、機械がやるため時間も短縮できる。アディダスの新工場と、既存工場の時間を比べてみよう。特定の商品の生産で比較すると、アジアのサプライチェーンでは数週間かかるところ、ドイツの新工場では5時間で終了するという。

 また、もちろん先端ロボットを導入するため、それまでの作業量よりも増えており、複雑な作業も可能になっている。

ロボット生産の利点

 ロボット生産を導入することで、期間以外のメリットも期待できる。さきにあげたコストにくわえ、例えば、生産ロットを少なくできれば、より細かな需要に対応が可能だ。極端な話、1個ずつ生産ができれば、消費者への個別生産(マス・カスタマイゼーション)ビジネスも拡大できる。

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「アディダスに見る生産回帰の不都合な形」の著者

坂口 孝則

坂口 孝則(さかぐち・たかのり)

調達・購買コンサルタント

大阪大学経済学部卒業後、電機メーカー、自動車メーカーに勤務。原価企画、調達・購買、資材部門に従業。調達・購買関連書籍23冊を上梓。2010年、調達・購買コンサルタントとして独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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