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水不足はサプライチェーン変革で乗り切れ

2017年7月19日(水)

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 首都圏では毎日暑い日が続き、梅雨というよりもすっかり夏本番の天気が続いている。雨が降るべきときに降らない状況が続くと、気になるのは水不足だ。早いところでは6月から関東や東海、四国や中国地方の一部で、取水制限が行われている

 取水制限は、上水道の原料となる川から取り入れる水量を制限することだ。水のサプライチェーンとして考えれば、川上における原材料の供給が制限された状態だ。しかし、今の状態は水不足に対する懸念はあるものの、まだ企業経営や日常生活への影響は限られている。天からの恵みによって、事態の好転を祈るばかりだ。

 水不足がより深刻になった場合、取水制限と共に給水制限を行う。給水制限には、給水の水圧を下げて蛇口から出る水の量を少なくする「減圧給水」と、通常24時間供給されている水道水を、時間制限する「時間給水」がある。供給能力よりも需要が上回っていれば、どんなサプライチェーンでも同様の処置が取られるはずだ。

高い頻度で発生する水不足

 程度の差はあっても、昭和30年以降に渇水が発生しなかった年はない。そして、すべての都道府県で渇水が発生している。特に首都圏では、年間を通じて水不足の傾向にある。水不足は、水のサプライチェーンが直面する大きな環境変化が影響している。水の供給システムの見直しが必要といえよう。水の需要が増える夏だけではなく冬にも水不足が発生している実情を踏まえれば、日本中どこでも、どんな季節であっても水不足のリスクは存在するのだ。

 サプライチェーンにおいて供給能力に不安が生じた場合、代替え可能な購入品を探したり、新たに供給できるサプライヤーを探したりといった取り組みの実現を模索する。しかし、水にまつわるサプライチェーンは、供給源が消費者と比較的近く、かつ自然環境であり、供給量の管理は極めて難しい。水の供給に想定されるリスクの回避方法を決定するには、まずリスクが顕在化する可能性が高まった環境要因を押さえておく必要がある。

水のサプライチェーン影響する環境変化

 水のサプライチェーンにおける大きな環境変化の一つは、地球温暖化による影響といわれる気候や天候の変化だ。雪解け水によって水田に水が供給されたり、水の需要が高まる夏場を前にした梅雨によって、高い需要を賄う量が確保されたりといった、自然の力を前提にしたサプライチェーンが崩れつつある。

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「水不足はサプライチェーン変革で乗り切れ」の著者

牧野 直哉

牧野 直哉(まきの・なおや)

未来調達研究所取締役

2012年、未来調達研究所取締役就任。現役バイヤーの立場から情報発信を行い、企業の調達・購買部門における取引先管理・サプライヤーマネジメントの専門家。調達・購買の現場に根ざした理論構築を行っている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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