• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

料理の出前や酒の1時間配送、アマゾンが止まらない

付加価値を作るから運ぶへパラダイムシフト

2015年9月2日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 アマゾンジャパンは9月から、動画配信サービス「プライム・ビデオ」を開始する。これは定額で動画を見放題で楽しめるサービスだ。ネットフリックスなどが提供する同種のサービスへの対抗とも思えるが、驚くのはやはりその価格だ。というのも、ネットフリックスなどに対してプライム・ビデオは、アマゾンの有力会員であるプライム会員になっていれば、なんら追加料金はいらない。まだまだ日本でのサービス詳細は未定だが、期待するに余りある。

 アマゾンのプライム会員は、購入商品をただちに配送してくれるサービスで、加入者が多い。これを機に、動画サービスを魅力にプライム会員を選択する人もいるだろうし、なにより既存のプライム会員が脱退することの抑止になるに違いない。

 ところで、これを一例とするアマゾンの進化だが、本国の米国ではもっとすごい。米国でサービスを試行、そこから全世界に広げるという役割を担っているからか、とにかくあの手この手でサービスを進化させようとしている。それはまるで、企業というものの付加価値が、「作る」から「運ぶ」へとパラダイムシフトしたかのようだ。これまで、モノを右から左に流すだけで、コストの意味しかなかった物流が、アマゾンの登場によって、おおげさにいえば地位が上がった。

 この連載でもとりあげたように、この1年間だけをとっても、アマゾンは次々に施策を打ち出している。例えば2014年には代表的なものだけでも、次の2つの発表があった。「予測発送」、そして、「amazon echo」だ。

予測発送の衝撃

 「anticipatory package shipping」=「予測発送」なる計画が明らかになったは2014年の年頭だ。この「予測発送」は、まるでSF映画そのものだった。アマゾンが有する受注履歴を基に、注文を受ける前からお客に発送するものだ。

 例えば、あなたが定期的に食品を注文しているとしよう。あるいは、医薬品、日用品でもいい。きっと、自分自身では意識していないものの、その注文周期は一定なのだろう。アマゾンからすると、継続した受注がほぼ「確実」だ。そこで、アマゾンはそのビッグデータを基にして、近くの配達所まで送ってしまう。あなたが実際に注文しなかったとしても、同一地域で誰かが注文すれば、そこに融通できる。巨大なデータを持っているアマゾンは、このような芸当が可能だ。さらに、アマゾンでは「欲しい物リスト」=「wish list」で消費者が欲しいもののデータを収集しており、これらのデータも活用されるようだ。

アマゾンのやまびこ衝撃

 また、「amazon echo」も市場を驚かせた。センサーをいくつも携えた黒い筒だ。ぱっと見た目は、単なるおもちゃにしか見えない。ある意味、実際にこの筒はおもちゃでもある。家族からの会話に答えたり、ステレオのスイッチを付けてくれたり、検索をしてくれたり。音声認識が優れており、遠い部屋からでも、この「amazon echo」は無視せずに家族の誰の言葉でも拾ってくれる。

 この筒が狙っているのは、家族と“人間関係”を構築することで、便利屋を買って出ることだ。例えば、家族の誰かが書籍が欲しいと思ったら、「amazon echo」はそのまま注文してくれる。また、高度なリコメンド機能も持つようになる。そうすると、注文履歴から、ふとした会話の中で(もちろん家族と「amazon echo」の他愛もない会話の途中だ!)、商品を薦めてくるだろう。

 アマゾンには「amazon dash」という商品もある。これも同じく買い物支援ツールであり、これはバーコードを読み取るだけですぐさま注文ができる。赤ん坊を抱きかかえたままでは買い物に行きづらいケースが多々ある。そんなときにも、「amazon dash」があれば大丈夫だ。

コメント0

「目覚めよサプライチェーン」のバックナンバー

一覧

「料理の出前や酒の1時間配送、アマゾンが止まらない」の著者

坂口 孝則

坂口 孝則(さかぐち・たかのり)

調達・購買コンサルタント

大阪大学経済学部卒業後、電機メーカー、自動車メーカーに勤務。原価企画、調達・購買、資材部門に従業。調達・購買関連書籍23冊を上梓。2010年、調達・購買コンサルタントとして独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

「絶対これしかありません」というプランが出てきたら、通しません。

鈴木 純 帝人社長