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天津爆発事故で見えたサプライチェーンリスク

2015年9月16日(水)

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天津の爆発事故がサプライチェーンに与える影響は深刻だ(写真:新華社/アフロ)

 中国・天津の湾岸で爆発事故が起きた。その衝撃的な映像は日本のメディアで盛んに報じられた。中国国内では、その映像がトップニュースでは報じられず、かつ、海外メディアが報じた画像を中国国内の人たちはリアルタイムで見られなかった。また、中国の軍事パレードのあとに、公表された死亡者が急増した――などは、もはやご愛嬌のレベルなのかもしれない。

 いまだに真の原因が解明されてはいない。ただただ、私たちが分かるのは、爆発し、そしてとりあえず湾岸業務が元に戻ったようだ、ということにすぎない。著者は、この爆発の数時間後に、たまたまテレビ番組に出演していた。当緊急ニュース(そのときは「中国で爆発、死亡者16人」だった)にコメントを求められたとき、「死亡者が16人のはずはなく、もっと大きな影響があるはずだ」と述べた。

 陰謀説、あるいは原子力発電所の秘密研究所が存在しそれが爆発したのだ、というデマも流れた。中国当局はこれらの情報の火消しに躍起になり、さまざまな疑念や懸念を霧消させようとした。担当者をすぐさま拘束したり、批判的な中国人ブロガーを活動停止に追い込んだりした。

 確かに陰謀論やデマが本当だと私は思わないし、行き過ぎた噂にくみする気はない。ただし、それでも、あの爆発を前に経済網が無傷だとは思えなかった。

 実際に、サプライチェーン関連のサービスを提供する米レズリンクはその後、天津の爆発が一過性の影響ではないと断じた。おそらく、私たちが考えているよりも大幅な遅延をサプライチェーンに及ぼすだろう、と報じている。

予定通りにいかない復旧

 現在、AEC (アセアン経済共同体)ではアジア各国の関税撤廃のみならず、輸出入書式の共通化を目指している。それは、書類の書式が多様であることで、輸出入手続きが煩雑化し、それが各国の取引を妨げていると考えられるからだ。すなわち、純粋な輸出入において、意外なほど手続きが面倒であることが、自由貿易を抑制しているという実務的な要請からだ。

 天津では、有害物資の爆発によって、これ以降、貨物に関するチェックがこれまで以上に厳しくなると見られる。チェックの厳しさとは、そのまま物流リードタイムの延長につながる。納期遅延してしまうことは避けられず、それはまさに中国に生産拠点をもつ企業にデメリットをもたらす。

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「天津爆発事故で見えたサプライチェーンリスク」の著者

坂口 孝則

坂口 孝則(さかぐち・たかのり)

調達・購買コンサルタント

大阪大学経済学部卒業後、電機メーカー、自動車メーカーに勤務。原価企画、調達・購買、資材部門に従業。調達・購買関連書籍23冊を上梓。2010年、調達・購買コンサルタントとして独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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