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アマゾンが物流業に本格参入するインパクト

2015年11月11日(水)

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 先日、米アマゾン・ドット・コムが発売している「Fire TV Stick」を購入して驚いた。Fire TV Stickは、テレビのHDMIに接続すると、動画配信サービス「Amazonビデオ」やYouTubeなどのコンテンツが閲覧できる端末。梱包を空けても無駄な包装が全くなく、説明書はあまりにシンプルだった。「複雑な設定は不要。HDMI端子対応のテレビに挿すだけ」とあり、それに嘘はなかった。おまけに、私のアマゾンIDがあらかじめ設定されており、それらを入力する手間すらかからない。

 実際に幾つかの映画を試しに鑑賞してみると、その簡易さは感動的なほどだった。これまで日系の動画配信サービスに幾つか加入してきたものの、Fire TV Stickの容易さには魅了された。無料のビデオも多く用意されている。知人の購入者にも尋ねてみたが、テレビの視聴時間が確実に減っているという。

 私は海外ドラマと海外映画を見ることに夢中になり、子どもは仮面ライダーに夢中だ。海外ドラマは、日本ドラマと比べてストーリーなどが練られており、また予算も大きく、視聴者を飽きさせないように作られている。それに、生放送でもないドラマを、視聴者が同一時間に見る時代でもないのかもしれない。非同期の時代にあっては、オンラインTVは確かに求められるサービスだろう。アマゾンはFire TV Stickなどを通じて、本棚だけではなく、私たちのメディア体験をも変えようとしている。

 もともと、インターネット書店の1つだったアマゾンだが、リアル店舗をオープンしたニュースもあった。ややノスタルジックな雰囲気を醸し出す同書店は、ビッグデータを活用し、評価が高く売れ筋のものを陳列したり、電子書籍を大きく扱ったりしている。アマゾンが本書店の売上高を大きく伸ばすようには思えないが、そこにはアマゾンの狙いがあるに違いない。ネットでは絶対に買い物をしないユーザーの情報を獲得できる。そのデータをさらに新規顧客拡大に活用できるだろうし、さらにほかのサービスへの応用も考えているはずだ。

アマゾンの「速くに届ける」ことへの執着

 アマゾンに驚くのは、その施策が止まることを知らないという事実である。当連載で紹介してもしつくせないくらい、次々と一手を繰り出してくる。それは本業の小売りでも同様だ。アメリカでは11月第4木曜日(感謝祭)のあと、本格的なクリスマス商戦がはじまる。今年アマゾンは、ウォルマートを凌駕すべく、さまざまな工夫を凝らす。

 世界中の国々がそうである以上に、クリスマス商戦はアメリカの小売業において繁忙期のピークとなる。商品が配送できなければ、ブランドイメージの低下につながる。クリスマスに間に合わないクリスマスプレゼントに意味がないのは少し考えてみれば分かる。だからこそ、アマゾンは確実にお客に届けられるように、ドローンを使って運ぼうとしているのだし、現在米国の一部の地域で展開中の「Amazon Flex」では一般人に急ぎ便を配送させようとしている。また、タクシーやその他のサードパーティーを使ってテストをしたり、公共交通機関を使ってみたり、また新聞の宅配網を利用したりなど、ありとあらゆるものを活用しようとしている。

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「アマゾンが物流業に本格参入するインパクト」の著者

坂口 孝則

坂口 孝則(さかぐち・たかのり)

調達・購買コンサルタント

大阪大学経済学部卒業後、電機メーカー、自動車メーカーに勤務。原価企画、調達・購買、資材部門に従業。調達・購買関連書籍23冊を上梓。2010年、調達・購買コンサルタントとして独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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