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履くたびに模様が変わるクツは要りますか?

「あなただけ商品」時代における日本の立ち位置

2015年12月9日(水)

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 「部品種類削減」というプロジェクトが多くのメーカーで行われ、そしてよく頓挫する。ありがちなのが、部品色数の削減、そして類似形状部品数の削減だ。なぜ頓挫するのか。大きく3つの理由があるように思われる。

 1つ目は調達部門と十分に連携していないこと。この場合、部品種類の数は減ったとしても、さほどコスト削減にはならない。なぜならば、数が増える際においても、業者にプラスアルファのコストをこれまで支払っていない。だから、数が減ったところでコストは削減できない、というわけだ。

 2つ目は、どうしても既存品の設計変更ができないこと。例えば既存製品までも標準化したり部品種類削減をしたりしようとすれば、金型や工程の変更が伴う。これを避けようとすれば、どうしても旧製品向けの部品は存続せざるを得ない。結局はずるずると削減できないままになってしまう。

 そして3つ目がもっとも理由として大きいのだが、多様な顧客のニーズに応えるためには、部品も数を多くして製品設計せざるを得ないこと。必ずしも部品数が最終製品の魅力の多様さにつながるわけではない。とはいえ、多くの部品を持っているほうが設計は容易になるのは間違いない。

 このように、コストも安くならないし、設計変更もいやだし、それに顧客のためだから、という理由で多くの部品種類削減プロジェクトは頓挫していく。

 現在、マスカスタマイゼーションなる潮流がある。これはさまざまな訳が可能だが、ここでは「微量一品生産を可能とする、柔軟な製造システム。個々人の嗜好にあわせた特注品の製造」と定義しておこう。つまり、これまで大量生産によって少品種を提供していたところ、顧客の好みが多様化するなか、一品生産を可能にしようとするものだ。

 当然の計算のように、個々の対応によってコストが1割アップしたとしても、売価が2割以上アップすれば問題がない。利益は向上する。マスカスタマイゼーションの肝要は、顧客に付加価値を感じてもらうことにある。

差別化記号としてのファッション

 著者が学生だったころ――80年代と90年代のころ――は、ファッションは記号として確かに作用していた。当時、大阪に住んでいた私は、お金がたまると心斎橋から難波にかけてブラブラと衣料店をめぐっていた。

 好きなブランドがある。そこで買ったTシャツを身に着ける。そのブランドを身に着けるとは、そのブランドを好む文化圏にいるアピールとなる。しかし、難しいのは、それと同じTシャツを着ている人を見たくないことだ。その文化圏にはいたいものの、誰かと全く同じではいけない。

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「履くたびに模様が変わるクツは要りますか?」の著者

坂口 孝則

坂口 孝則(さかぐち・たかのり)

調達・購買コンサルタント

大阪大学経済学部卒業後、電機メーカー、自動車メーカーに勤務。原価企画、調達・購買、資材部門に従業。調達・購買関連書籍23冊を上梓。2010年、調達・購買コンサルタントとして独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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