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2016年の物流改革はミャンマーが起こす

2015年12月24日(木)

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 じりじりと肌を突き刺す日差しがまぶしかった。でこぼこの歩道を進むと、所狭しと屋台が並び、揚げ物を販売している。砂埃が舞い散り、アジア特有のむっとした熱気が辺り一面を包んでいる。空を見上げると、オレンジジュースを握っている女性が大きく載った巨大な宣伝板が道路のうえに設置され、その笑顔と対比するかのように、その下には汚れた衣類を着る母親と子どもが地べたに座りながら土にまみれていた。

 ハイブランドの店舗があるかと思えば、その隣では狭い露天で人々は麺をすすっている。クラクションの音があちこちに鳴り響き、たった100メートルを進むのにタクシーは15分もかかっていた。

アジア、ミャンマー、混沌

 私はヤンゴンのダウンタウンにいた。

 ヤンゴンはミャンマーの大都市であり、ヤンゴン国際空港から中心地までは1時間半ほどかかる。道がすいていればたった30分程度のところ、大渋滞がそれを許さない。

 もともとミャンマーでは、自動車は日本と同じく左側通行だった。しかし軍政が右側通行に変更した。中古車は日本などから輸入される。実際に、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、スズキなどの自動車を頻繁に見る。右ハンドルで、かつ右側通行、という奇妙な光景が広がる。

 ミャンマーはアジア最後の秘境といわれる。このミャンマーのアジアにおける重要性は高まり続けている。政治が民主主義化しつつあり、そして外資が投資しやすくなった。さらに、ミャンマーには、タイや中国、そしてシンガポールといったアジアの国々の思惑や、そして地政学的な観点、そしてロジスティクスなどさまざまな思惑が交錯している。

 とりわけ私が注目したいのは、ミャンマーという国の立地と、それに伴う物量の増加にある。大げさにいえば、ミャンマーを中心としてアジアの物流改革が生じようとしているのだ。

AECとアジアの発展

 そこでやや回り道をしながらミャンマーの状況を伝えねばならない。まずはAECのことからだ。

 2015年からいよいよAECが起動した。AECとは“ASEAN ECONOMIC COMMUNITY”の略であり、アジアのヒト・カネ・モノの自由化を目指すものだ。中国からASEAN(東南アジア諸国連合)へ投資を移行している日本にとっては、無縁ではない。

 欧州連合(EU)などのヨーロッパ勢を前に、ASEAN各国も負けないように施策を練ってきた。ASEAN各国は、経済圏強化をねらい、自由貿易協定を採択した。これが1992年のことだ。もとは、タイ、フィリピン、マレーシア、インドネシア、シンガポールから始まった取り組みで、のちに、ブルネイやベトナム、ミャンマーにラオス、カンボジアが加わった。

 このAECは新聞等でも報じられるものの、その内容があまりに多岐に渡るため分かりにくい。ここでは、3つの観点から紹介する。それは「物流インフラ」「制度」「人的移動」を特徴として挙げられる。

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「2016年の物流改革はミャンマーが起こす」の著者

坂口 孝則

坂口 孝則(さかぐち・たかのり)

調達・購買コンサルタント

大阪大学経済学部卒業後、電機メーカー、自動車メーカーに勤務。原価企画、調達・購買、資材部門に従業。調達・購買関連書籍23冊を上梓。2010年、調達・購買コンサルタントとして独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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