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マインドフルネスよりアクションフルネス

2017年9月20日(水)

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 世界中の企業が「マインドフルネス」をテーマにした研修を実施しています。雑念を振り払い、心を落ち着かせ、定期的に脳を省エネモードにでき、情報処理能力や判断力、洞察力が高まると言われているからです。

 ところがその説明を聞いて反発する人もいます。鷲沢社長と鳥山人事課長との会話をお読みください。

●鳥山人事課長:「社長、ぜひとも今期は研修に力を入れたいと思います」

○鷲沢社長:「もちろんだ。人材育成にはきちんと金をかける。おおいに使いたまえ」

●鳥山人事課長:「ありがとうございます。それでは早速企画書を出します」

○鷲沢社長:「時期はいつだ?」

●鳥山人事課長:「11月から12月がいいかと。休みを返上してやってもらおうかと考えています」

○鷲沢社長:「おいおい。休みの日は休ませろ。平日にやればいいだろう」

●鳥山人事課長:「しかし……」

○鷲沢社長:「働き方改革の時代だぞ。がんばって日々の業務をこなし、時間をやりくりして平日にやろう」

●鳥山人事課長:「わかりました。そうできれば受講する社員たちも喜びます」

○鷲沢社長:「研修の前後に仕事で無理をしないようにしないとな。研修があるから忙しくなったと思われたら本末転倒だ」

●鳥山人事課長:「仰る通りです。ところで社長、どうしてもやりたい研修があります」

○鷲沢社長:「どういう研修だ」

●鳥山人事課長:「マインドフルネスです」

○鷲沢社長:「マインド……フルネス?」

●鳥山人事課長:「聞いたことがありませんか」

○鷲沢社長:「言葉だけはどこかで聞いたような気がするが、どういうものか、詳しくは知らん」

●鳥山人事課長:「世界中で企業研修として取り入れられているものです。グーグルやフェイスブック、インテルもマインドフルネス研修を実施しています」

○鷲沢社長:「それで? 有名企業が採用しているから、うちもよくわからん研修をやろう、というのか」

●鳥山人事課長:「マインドフルネス瞑想はよくわからない研修ではありませんよ、社長」

○鷲沢社長:「どんな研修かわからんと言ったのに、『グーグルやフェイスブック、インテルもマインドフルネス研修を実施しています』と返してきたのは君だろう。それになんだ? 瞑想って」

●鳥山人事課長:「マインドフルネスというのは、ストレスのない、心が満たされたような状態を指します。この状態にするために瞑想を使うのです」

○鷲沢社長:「瞑想の研修か。瞑想ならわざわざ研修なんてせず、やりたい奴だけ自分でやればいいだろう」

●鳥山人事課長:「社長、なんてことを言うのですか。マインドフルネス瞑想の研修を受けることで、情報処理能力、状況判断力、決断力、洞察力などが鍛えられると言われているのですよ」

○鷲沢社長:「瞑想の研修など受けなくても、そういう能力を身に付けられるようにしてくれよ」

●鳥山人事課長:「ええっ」

○鷲沢社長:「どうしてもやりたいなら休日に希望者だけでやれ。研修費は自己負担。平日にやることは許さん」

●鳥山人事課長:「どうしてそんなに毛嫌いするんですか。さっきまでの態度と全然違うじゃないですか」

○鷲沢社長:「なんで会社の金を使って、平日に社員をリラックスさせなければならんのだ。ぼけーっとしたいのだったら家に帰ってからやれ」

コメント2件コメント/レビュー

これが老害ってやつか。(2017/09/20 12:13)

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「マインドフルネスよりアクションフルネス」の著者

横山 信弘

横山 信弘(よこやま・のぶひろ)

経営コンサルタント

CSK、日立製作所を経て、現在アタックスの主席コンサルタント。営業目標予算の2倍の材料を仕込む、組織マネジメント「予材管理」が注目され、コンサルティングのみならず、セミナー講師としても人気を博す。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

これが老害ってやつか。(2017/09/20 12:13)

マインドフルネスという言葉は20数年前知りました。大学の社会心理学専修過程在籍中、生協書籍部に入荷した本の背表紙で見た記憶があります。以来特段の興味がなく自ら触れることなく今日に至りましたが、そうですか瞑想法の類ですか。哲学実践の世界に昔からある内観法の一種ですかね。

そして対置されているアクションフルネス(笑)ですが、少年マンガなんかだとこう、強い敵と対峙した主人公が、やられそうになる手前まで追い詰められたとき限界突破して超集中状態に入る描写がありますね。中国武術をたしなんだ者としてはアクションフルネスのほうがまだ分かりやすくはありました。面白い言葉を考えられたものだと思います。

ともあれわが脳ミソをそういう一種の超越的な集中状態(トランス状態?)に持っていく筋道としては、実際に瞑想とかアクションフルネスとか、違法性を云々しなければ薬物とか、方法的にはいくつかのやり方があるのだろうと思います。どれが一番いいかは個人の体質差や思想性、嗜好性のレベルの話が大きかろうと思うので、今回のようにいい大人が一つの方法にこだわるのは子供じみているなとは思いましたが、本題はそういう集中状態を手に入れたい気持ちが強くて判断力が若干低下してしまうような人すらいる、という部分なのかなと存じます。

先のマンガの描写ではありませんが、そういう超集中状態はやっぱり特殊な、滅多にあるものではない、異常な状態だというのがそもそもの出発点じゃない?と思います。ビジネスにとってその方が都合がよいから、日常的に任意にそういう状態を導けるようになることを願う、夢想する。それ自体が既に精神的には若干キてしまっているというか、現実から遊離しているというか、今回のコラムの登場人物の一種宗教がかった描写からはそういうやや病的になりかかった精神状態を感じ取ってしまいました。異常状態を定常化してでも”絶対達成”を求めるというのは、純粋といえば純粋な願望だと思う一方で、日本人好みの純粋信仰を無邪気に受け入れているとも取れたところで、マインドフルネスでもアクションフルネスでもそこはどっちでもいいと思いますが、自分が何を求めていてそれが健常な願望なのかどうかはやっぱり大事かなと思った次第です。

まともな社会であるためにはまともな社会人が必要ですのでね、その認識は失わないようにしたいものです。(2017/09/20 11:10)

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