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できない部下には「それでそれで分析」

2016年10月25日(火)

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 言われたことしかやらない人がいます。何らかの手段を学ぶものの、それを使っていればよしとする人もいます。

 共通するのは、思考が目先の仕事や手段でストップしていることです。その先にある目的に焦点を合わせていません。

 だからといって、「目的も考えずに仕事をしているのか」と叱り、答えを渡してしまっては、相手に「考える機会」を与えることができません。どうしたらよいでしょうか。

 仕事の目的をよく理解できていない牛尾部長と鷲沢社長とのバトルをお読みください。

●牛尾システム部長:「社長、お話があります。こちらの書類に押印してもらえないかと思いまして」

○鷲沢社長:「押印? 何の書類だ」

●牛尾システム部長:「来年1月に導入するシステムに関する決裁です」

○鷲沢社長:「システム? どうして君がわざわざ持ってくるのかね。システムのことなら君に権限があるだろう。10人や20人の会社じゃあるまいし。前の社長がうるさかったのか」

●牛尾システム部長:「そうですね。一つひとつ確認して承認されていました」

○鷲沢社長:「君はこの会社に入って何年だ」

●牛尾システム部長:「26年です」

○鷲沢社長:「生え抜きだよな。もうすぐ50歳か」

●牛尾システム部長:「はい。来年です」

○鷲沢社長:「それだけのベテランで、システム部門のトップなのだから、相応の権限は持たないといけない。同等の責任をとってもらうが。まあ今日のところはいい。どういう案件かね」

●牛尾システム部長:「グループウエアを全面刷新します。見積もりはざっくり7000万円です」

○鷲沢社長:「……。ざっくり、なな、せん、まん……」

●牛尾システム部長:「はい」

○鷲沢社長:「おい! 何がざっくりだ! 7000万円の見積もりとはどういうことだ。初耳だ。社長だからといって、こんな大きな投資を即決できると思うか。管理部長を呼べ」

●牛尾システム部長:「ちょ、ちょっと待ってください。専務や常務も知っていることです。前から議論していた話ですから」

○鷲沢社長:「……外堀を埋めてから私のところへ持ってきたのか」

●牛尾システム部長:「外堀って……」

○鷲沢社長:「なぜ役員会で話し合わない。ベテラン社員はすぐ根回しに走るから困る。今まではそれでよかったかもしれないが、私には通用しない」

●牛尾システム部長:「しかし、もうほぼ決まっていることでして。システムベンダーも決定していますし、ハードウエアの導入時期も決まっています」

○鷲沢社長:「ちょっと待て。ハードウエアも買うのか」

●牛尾システム部長:「グループウエアを刷新するついでにサーバーを入れ替えようと思いまして」

○鷲沢社長:「いくらだ」

●牛尾システム部長:「1500万円ほど……」

○鷲沢社長:「おいおいおいっ! ついでに1500万円って、どういう神経なんだ。人をなめるのも、いい加減にしろ。こんなやり方で大金をドブに捨てることがあってたまるか」

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「できない部下には「それでそれで分析」」の著者

横山 信弘

横山 信弘(よこやま・のぶひろ)

経営コンサルタント

CSK、日立製作所を経て、現在アタックスの主席コンサルタント。営業目標予算の2倍の材料を仕込む、組織マネジメント「予材管理」が注目され、コンサルティングのみならず、セミナー講師としても人気を博す。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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