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日本と中国が最近似てきたなと思う件。

2017年2月23日(木)

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自国の文化、史跡、習慣等を外国人に絶賛させる番組は中国でも早くから盛んに作られている(写真:Imaginechina/アフロ)

 この1年ほど、2カ月に1度のペースで日本に帰国している。時計代わりにテレビをつけておくことが多いので、日本のテレビ番組を目にする機会も増えたのだが、外国人に「日本のここがすごい」ということを語らせるテレビ番組が増えたんだなあということに改めて気付く。

 例えば映画であれば、「ブラック・レイン」でイギリス人のリドリー・スコットが描いた大阪や、「WASABI」でフランス人のリュック・ベッソンとジェラール・クラヴジックが表現した東京が、日本人の私の目に新鮮に映ったように、外国人の視点で描く日本は、日本人では気付かないことも多く興味深い指摘ももちろんたくさんある。ただ、それら昨今のテレビ番組の大半が、「日本はすごい」という、あらかじめ用意された結論に向かって作られ、しかも作っているのが日本人自身だということに、私は居心地の悪さと白けた気分を感じてしまう。ただ、これだけ類似の番組が多いということは、私の意見は少数派なのかもしれない。

「自国はすごい」は中国の方が早かった

 私が少数派かどうかはさておき、日本人はすごい的なモノの隆盛をみるたび、「最近なんだか、日本と中国は似てきたぞ」という思いを、私は新たにするのである。なぜと言って、30年も前から、外国人に「キミの国はすごいね」と言わせるテレビ番組で中国は溢れかえっているからである。

 番組の内容は単純で、観光客や中国語を流暢に操る外国人が、訪れた万里の長城や天安門広場、桂林等の観光地で、あるいは茶芸(茶道)や書法(書道)など中国の伝統文化を体験しに訪れた教室で、あるいは四川料理や広東料理のレストランで過ごす様を取材し、「中国はすごい」と語る様子を映すというもの。統計を取ったわけではないので正確な数字は知る由もないが、感覚的には毎日、このような番組をどこかのチャンネルで放映しているという印象がある。

 万里の長城や天安門広場のスケールの大きさに感動し、広東省でよく飲まれる水仙茶の優しい味わいに心和み、四川料理のしびれる辛さとうまさに震えたことのある私は、上に書いたような中国のテレビ番組が紹介する中国の文化、歴史、料理、芸術、土地が素晴らしいということには同意するし、尊重もするし、もちろん興味もある。ただ、外国人にすごいと言わせる中国のテレビ番組を観たことがきっかけになって、中国の文化や土地等に興味を持った、という経験は一切無い。中国のすごさを語る外国人の裏に作り手である中国人が透けて見えてしまって、白けてしまうのである。自画自賛も聞いていてあまり気持ちのいいものではないが、外国人の口を借りての自画自賛は、なおさら気恥ずかしい。だから中国で初めて生活した28年前、「なんでこんな番組ばかりやってるんだ。中国のテレビはつまらないな」と思ったのだが、まさかその数十年後、日本でも同じような番組がここまで増えるとは思わなかった。

コメント29件コメント/レビュー

先日、上海で宅配を頼んだら、配達員から、約束の時間に配達できそうにないから、その注文を一旦キャンセルしてくれと、電話がかかって来ました。初めは、何を言ってるのか意味がわかるなかったんですが、つまり、配達時間に遅れると罰金くらうから、客の方からキャンセルされたようにしてくれと、何とも自分勝手な要求を、客に頼んでくるという、中国人のど厚かましさに、20年中国に住んで来た私も、さすがに辟易しましたわ。もちろん、彼からの電話の会話に、一言の詫びもありませんでした。念の為。(2017/04/28 03:50)

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「日本と中国が最近似てきたなと思う件。」の著者

山田 泰司

山田 泰司(やまだ・やすじ)

著述業/EMSOne編集長

1992~2000年香港で邦字紙記者。2001年の上海在住後は、中国国営雑誌「美化生活」編集記者、月刊誌「CHAI」編集長などを経てフリーに。2010年からは、「EMSOne」編集長も務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

先日、上海で宅配を頼んだら、配達員から、約束の時間に配達できそうにないから、その注文を一旦キャンセルしてくれと、電話がかかって来ました。初めは、何を言ってるのか意味がわかるなかったんですが、つまり、配達時間に遅れると罰金くらうから、客の方からキャンセルされたようにしてくれと、何とも自分勝手な要求を、客に頼んでくるという、中国人のど厚かましさに、20年中国に住んで来た私も、さすがに辟易しましたわ。もちろん、彼からの電話の会話に、一言の詫びもありませんでした。念の為。(2017/04/28 03:50)

自画自賛番組が多いのは私も気になっており、かつ見ていてあまり居心地が良いものではありません。   統計なり他国実態を引き合いに「日本はこんなに優れている」と自画自賛するのなら、まだ分かるのですが、昨今の番組は、訪日/在日外国人に、「日本凄い!私の国より凄い!」と言わせるところです。  厚切りジェイソンが言っていましたが、日本の番組では「日本は四季があって素晴らしい!」と言わないといけない(言うように指導される)そうです。 で、「四季は外国にだってあるんだよ!」と本音をぶちまけてました。  「日本は四季があって素晴らしい」ということは、一見もっともらしいことで、多くの人が腹落ちすることかもしれませんが、裏を返すと「四季の無い国は素晴らしくない」という他国に対する偏見にもつながると思います。   日本人として、この国の四季折々の風景・暮らしの歳時記は美しいと思いますが、同時に、四季が無い常夏の島国も、一面砂漠の国も、一年の大半が雪が降り積もる国も、やはり美しく素晴らしいのだという意識を持っていたいものです。     (2017/02/28 15:53)

表面的には似ているかも知れないが、本質は違うのではないだろうか。
日本国内で「日本がすごい」という番組が増えたのは、日本がやっと自虐的な習性を見直し始めている良い傾向と思う。いままで特に西欧文化に対して自分たちを卑下してきたが、周りの世界が見えてくるに従って自分たちの社会、文化は意外に悪くないぞと思い始めた結果であり、強制的に虚勢を張る中国とは根本的に違うであろう。
また、中国における「時間厳守」は、強制されてのもので、日本人の深層心理にある「相手に迷惑を掛けたくない」という思いとは出発点が異なるものと思うがいかがだろうか。(2017/02/27 08:24)

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