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新幹線放火事件で荷物検査を中国に学ぶ

知れば知るほど難しい日本への導入

2015年7月9日(木)

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中国の新幹線「高鉄」「動車」の発着ターミナル・上海虹橋駅。手前の行列は安全検査に並ぶ乗客ら。その先に広大な待合スペースが広がっている

 6月30日午前、ポリタンクに入れたガソリンを背負い東海道新幹線に乗り込んだ男が、車内で焼身自殺し29人が死傷するという事件が発生。来年の伊勢志摩サミットや2020年の東京オリンピックが控える中、大量輸送機関のテロ対策を迫られている日本には衝撃が走った。今回の事件をきっかけに、新幹線乗客に対する荷物検査導入の是非が議論され始めたが、今のところ、専門家などの間では、「荷物検査は現実的でない」という意見が大勢を占めているようだ。

 「日本経済新聞」(2015年7月7日付)の「新幹線放火、排煙は想定外 全乗客の荷物検査難しく」という記事によると、約190人が死亡した2004年のスペイン列車爆破テロなどを受け、国土交通省は空港同様、全乗客の手荷物検査を検討したが、ピーク時に3分間隔で運行する新幹線への導入は、乗客の利便性を損なうとして見送られてきたという。また、東京駅からだけでも1日約9万3000人が乗車する東海道新幹線は、運送約款に従い、乗客に対し荷物検査を要求できるものの、実際には、油の臭いがしたり模造刀を持っていたりするなど明らかに不審なケースでなければ声をかけづらいのが実情なのだという。

 一方、私が拠点を置く中国では、「高鉄(高速鉄路)」「動車組」と呼ばれる新幹線に限らず、省市間を結ぶ在来線、さらに地下鉄、高速バスでも荷物検査が実施されている。さらに新幹線の乗車券購入には身分証の提示が必要で、券面には実名が記載される。荷物検査や実名制が導入された背景には、2008年の北京オリンピック、2010年の上海万博の開催や、2014年3月、雲南省昆明駅で34人の死者を出したテロが発生するなど、近年、駅を舞台にした無差別殺人が多発していることがある。

 そこで今回は、荷物検査の導入では日本の先を行く中国の事情を書くことで、日本での導入について考えてみたい。

乗客の実名と身分証番号の入った鉄道の切符

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「新幹線放火事件で荷物検査を中国に学ぶ」の著者

山田 泰司

山田 泰司(やまだ・やすじ)

著述業/EMSOne編集長

1992~2000年香港で邦字紙記者。2001年の上海在住後は、中国国営雑誌「美化生活」編集記者、月刊誌「CHAI」編集長などを経てフリーに。2010年からは、「EMSOne」編集長も務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官