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ロボットに負けた鴻海の工員が売るシャープ製品

販路と雇用の創出目指す「町のでんき屋さん作戦」とは

2016年7月14日(木)

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「愛回収」の買い取りステーション(上海市内で)

 先月北京に行った際、ある地下鉄駅の構内に、スマートフォン(スマホ)の買い取りをするという自動販売機のようなロボットが置いてあるのを見かけた。ロボットの上に掲げられたネオンサインにある「愛回収」という文字はこのロボットの名前かと思ったが、後に、このサービスを運営するベンチャー企業の名前だということが分かった。

 ロボットにはスマホを32型に巨大化したようなディスプレイがはめ込まれていて、スクリーンにはあらゆるメーカーのスマホの画像が並んでおり、前の週に実際に買い取りした台数と平均価格が明示してある。スクリーンの下にはてっぺんに穴の空いた回収ボックスがあり、この回収ボックスにスマホを入れ査定から現金の受け渡しまですべて機械相手に完了するようだ。ロボット相手にスマホを買い取ってもらう時代になったのかと思いながら、その時は時間が無くそれで通り過ぎた。

中古買い取りでロボットに完敗する人間

 ところが上海に戻って改めて調べてみると、機械の横には人がいて、スマホと現金の受け渡しはその店員を相手にするのだと分かった。ロボット相手にすべてが完結すると思い込んだのは早合点だったというわけだ。ただ、買い取りの査定は店舗の他、パソコンやスマホからもでき、「タッチパネルの状態」「保証期間内か否か」「SIMフリー機か否か」などいくつかの質問に答えていくと査定額が出るので、同意すれば、店舗であればその場で現金で買い取ってくれるし、上海、北京、広州、深セン、南京、広州であれば自宅やオフィスなど指定する場所に引き取りに来てくれ、人手で再度査定した上で買い取ってくれるという。同社ではスマホの他、タブレット端末、ノートパソコン、デジタルカメラ、スマートウオッチ、ゲーム機、白物家電の買い取りもしているが、最も力を入れているのはスマホだ。

 同社の創業者、陳雪峰氏が「i黒馬」などの中国メディアに語ったところによると、中国では毎年4億台の携帯電話が使われなくなるが、うち中古市場に出回るのは1%に過ぎず、開拓すればリサイクル市場は少なくとも1000億元(約1兆5000億円)、最大で2000億円元(3兆円)の市場規模があるという。同社の創業は2011年だが、軌道に乗り始めたのは中国にスマホが行き渡り始めたこの2年あまりで、直近の取引額はひと月あたり4000万元(約6億円)まで拡大した。2014年7月には世界銀行から800万米ドルの融資を受けている。

 地下鉄駅やショッピングモールへの実店舗の出店に注力しているのは、日々の通勤や買い物のついでにスマホを売る若い世代の目につきやすいことを意識しているため。店舗数は今年6月末時点で全国に105店だが、今年末までに250店まで拡大するのが目標。拡大を急ぐのは、資金力の豊富な大手が本格的に参入してくる前にシェアを固めるためだという。

コメント2件コメント/レビュー

 テリーさんシャープのこと良く分かってきましたね。世の中の殆どの人は「木を見て森を見ず」になっています。液晶のシャープとは言いますが、本業は家電メーカーなのです。ソニーは情報家電だけですが、シャープは白物から複写機、住宅用蓄電システムまで圧倒的な広範囲なのです。ただ、こういう商品が売れ難くなっている。シャープの商品は優秀だが、価格も高いのです。でも家電業界の多段物流は相当なものです。中間マージンを一杯取られている。定価は原価の3倍です。もし、中間マージンを廃することができれば、競争力ある価格の実現は勿論、メーカーのマージンも十分に取れるのです。直販は家電メーカーの夢なのです。その証拠に、シャープのドキュメントシステム部門は、今でも高収益を維持しています。なぜなら、複写機の直販比率が高いからです。勿論、家電も直販を試みた時期はありますが、大手量販の圧力も大きかったと聞きます。昔は、日本の家電メーカーは系列の販売店を沢山持っていました。それが家電量販に駆逐されて行きました。その家電量販も調子が良くないようです。テリーさんが、中国でシャープ専売の販売店を作っている動きは、性能が高くても低価格を実現できる効果的な手段だと思います。流通にマージンを落としてやっても、メーカーは何の徳にならない。ネットで買う人も多いが、やっぱり実物を見て、納得の説明を受けて、尚且つ安く買いたいですね。(2016/07/14 10:56)

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「ロボットに負けた鴻海の工員が売るシャープ製品」の著者

山田 泰司

山田 泰司(やまだ・やすじ)

著述業/EMSOne編集長

1992~2000年香港で邦字紙記者。2001年の上海在住後は、中国国営雑誌「美化生活」編集記者、月刊誌「CHAI」編集長などを経てフリーに。2010年からは、「EMSOne」編集長も務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

 テリーさんシャープのこと良く分かってきましたね。世の中の殆どの人は「木を見て森を見ず」になっています。液晶のシャープとは言いますが、本業は家電メーカーなのです。ソニーは情報家電だけですが、シャープは白物から複写機、住宅用蓄電システムまで圧倒的な広範囲なのです。ただ、こういう商品が売れ難くなっている。シャープの商品は優秀だが、価格も高いのです。でも家電業界の多段物流は相当なものです。中間マージンを一杯取られている。定価は原価の3倍です。もし、中間マージンを廃することができれば、競争力ある価格の実現は勿論、メーカーのマージンも十分に取れるのです。直販は家電メーカーの夢なのです。その証拠に、シャープのドキュメントシステム部門は、今でも高収益を維持しています。なぜなら、複写機の直販比率が高いからです。勿論、家電も直販を試みた時期はありますが、大手量販の圧力も大きかったと聞きます。昔は、日本の家電メーカーは系列の販売店を沢山持っていました。それが家電量販に駆逐されて行きました。その家電量販も調子が良くないようです。テリーさんが、中国でシャープ専売の販売店を作っている動きは、性能が高くても低価格を実現できる効果的な手段だと思います。流通にマージンを落としてやっても、メーカーは何の徳にならない。ネットで買う人も多いが、やっぱり実物を見て、納得の説明を受けて、尚且つ安く買いたいですね。(2016/07/14 10:56)

既に鴻海の時代は終わっているでしょう、テリー・ゴー個人としては話は違うかもしれませんが。(2016/07/14 08:48)

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