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ポケモンと南シナ海が炙り出す強硬な中国の真相

炎天下の上海で幻のポケストップを探し回って悟ったこと

2016年7月28日(木)

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筆者のiPhoneに上海でインストールしたポケモンGOの画面。最初の3匹も勢揃いしている

 日本で「ポケモンGO」の配信が始まった7月22日、私も上海で早速、自分のiPhoneにダウンロードしてみた。先行配信された欧米で大変なブームになっているというニュースを見ていたときには、ゲームを全くやらないこともあってさほど関心がなかった。

 それが先週、夏休みを利用して上海に訪ねてきてくれたゲーム好きの中国人大学生の説明を聞いているうちに、柄にもなく「上海の町角にポケモンやピカチュウが隠れているのを見つけたらかわいいし楽しいだろうな」と思ってしまったのだ。それに、ポケモンGOが配信されていない中国で試してみたらどうなるかを知りたくもあった。

中国では未配信だが……

 今書いたように、中国でポケモンGOは配信されていないし、今後されるかどうかも分からない。ポケモンGOアジアのフェイスブック公式サイトでは、「中国、韓国、北朝鮮、台湾、キューバ、イラン、ミャンマー、スーダンではポケモンGOはできません」とある。遊ぶにはグーグルマップやアカウントが必要だが、グーグルは数年前、中国から撤退してしまい、中国もグーグルのサービスへのアクセスを遮断しているので、検索やGmailなどを使うにはVPN(仮想ネットワーク)を通す必要がある。

中国で最も高い高層ビル・上海中心を背景に、中国伝統建築の黒い瓦屋根の家並みの上を跳ねるゼニガメ

 ただ、私のiPhoneは日本のソフトバンクで契約したものなので、ポケモンGOのアプリはApp Storeに並んでおり問題なくインストールできた。アプリを立ち上げ、VPNを介してグーグルアカウントでサインインすると、既にすっかりおなじみになったポケモンGOの画面が現れ、自分のキャラクターと、3匹のキャラクターが登場した。ゼニガメ、ヒトカゲ、フシギダネである。3匹の中から1匹を選ぶと、「現実世界を背景にしてみましょう!」の表示が現れたので「はい」を選んで自宅のベランダに出ると、見慣れた上海の家並みの屋根の上に、選んだヒトカゲがちょこんと乗っかっており、時折ジャンプしたりする。

 これだけですっかり嬉しくなってしまった私は、梅雨明け以降、最高で40℃の暑さが続く炎天下で黒いTシャツを吹き出した汗の塩で白く染めながら、高層ビル群や明代の庭園など、いかにも上海な風景の中にポケモンGOを連れだし画面のキャプチャを撮っては喜んでいた。この幸せがいつまでも続くのだと思い込んで。

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「ポケモンと南シナ海が炙り出す強硬な中国の真相」の著者

山田 泰司

山田 泰司(やまだ・やすじ)

著述業/EMSOne編集長

1992~2000年香港で邦字紙記者。2001年の上海在住後は、中国国営雑誌「美化生活」編集記者、月刊誌「CHAI」編集長などを経てフリーに。2010年からは、「EMSOne」編集長も務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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