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長すぎる晩年に倦む中国の40代

「スタバで足踏み」が生む中国の閉塞感

2016年8月18日(木)

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茶館でお茶を楽しむ人々

 先日、中国最南端の海南島で、流刑者の末裔(まつえい)だという人に出会った。当人は20代の女性で生まれも育ちもこの島だが、父方は福建省の役人の家系。それが、「ひいおじいさんのさらにその前の誰かが何かをしでかして」海南島への島流しに遭ったのだという。

流刑者の末裔がいることの意味するもの

 南シナ海問題で揺れる南沙諸島、西沙諸島は中国の行政区では海南省に属する。西沙諸島は海南島から約300キロメートル、南沙諸島は約1000キロメートル、それぞれ南に下ったところにある。省の名前の由来にもなっている海南島は、一般的に中国の最南端と呼ばれるのだが、海南省の中では最北端に位置するというわけだ。さらに近年では、「中国のハワイ」と呼ばれる中国でも有数のビーチリゾートとして有名で、全国から観光客が詰めかける。ただ、歴史の大半は、周囲から隔絶された最果ての島として存在し、古来、流刑地の代名詞でもあった。

 海南島に島流しされた彼女のご先祖様はその後、マンゴーなどを栽培して生計を立てていた現地の農家の娘と結婚して海南島に居着き、それが彼女にまで至った。1年を通じて温暖で放っておいても果物が豊富に採れるなど食べるものにさほど困らず、贅沢をしなければかつかつ生きていけるということもあっただろうが、交通手段が発達していない時代が長く続いた中、四周を海に囲まれた最果ての地を抜け出すのは容易でなく、海南島に根を張るしか選択肢がなかったということもあるのだろう。

 こうした歴史的、地理的背景があるせいか、海南島には今でも、中国の他の土地ではとっくに無くなったり廃れてしまったりしたものや、海南島独自の文化や習慣が結構残っている。実際に訪れてみて、特に他の土地との違いを感じたのは、茶館でお茶を楽しむ習慣が庶民の生活の一部として組み込まれていること、ひいてはこの土地を流れる時間のスピードが極めて緩やかだということだ。

 茶館でお茶を楽しむ習慣は海南島以外の土地にも残ってはいる。ただ、宮殿や貴族の屋敷など中国古来の伝統建築を模した華美な建物がほとんどであり、茶器や家具にもこだわっている。お茶の値段も1人あたり100元、200元(1500~3000円)というのがザラ。少し財布のひもを緩めて、非日常を味わいに行くところという位置付けだ。

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「長すぎる晩年に倦む中国の40代」の著者

山田 泰司

山田 泰司(やまだ・やすじ)

著述業/EMSOne編集長

1992~2000年香港で邦字紙記者。2001年の上海在住後は、中国国営雑誌「美化生活」編集記者、月刊誌「CHAI」編集長などを経てフリーに。2010年からは、「EMSOne」編集長も務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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