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炒飯は豚のエサ? 中国の印象を作るからくり

「もったいない精神」や持ち帰りの習慣が真の姿

2015年10月29日(木)

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江蘇省揚州市で開催された、世界最大重量のチャーハンを作ってギネスの記録を目指したイベントの様子。記録は取り消された(写真:ロイター/アフロ)

 10月27日、「中国で炒飯(チャーハン)を豚のエサにして批判」という刺激的な見出しが日本のネットや新聞の紙面に踊った。日本のニュースや、そのネタ元となった中国メディアの報道をまとめると、出来事のあらましはこうだ。

 中国でチャーハンの代名詞的存在とも言える「揚州チャーハン」発祥の地である中国江蘇省揚州市で10月22日、世界最大重量のチャーハンを作ってギネスに挑戦するイベントを開催、集まったコックや調理学校の生徒、外国人観光客など約300人が見事新記録となる4トンあまりのチャーハンを作り上げた。ところがその後、このチャーハンを盛った巨大な中華皿からスコップでゴミを回収するトラックの荷台に放り込んでいる様子を撮影した写真や動画がネットに出回ったことで、「何たる浪費」との批判が集中。批判を受けイベントを主催した揚州市観光局や中国調理師協会らが、「作ったチャーハンは企業や学校の食堂で振る舞う予定で既に回収したが、時間が経過するなどして人間の食用に適さなくなったと判断した150キロ相当を豚のエサとして養豚場に運んだ。少しも無駄にはしていない」としたことで、「人間の食べ物を豚のエサにしたのか」とさらに批判がエスカレート。そうこうしているうちに、記録の条件を「人間が食べることができること。さらに、食べ物を浪費してはならない」と規定していたギネスが26日、記録の承認を取り消した、というもの。

 この出来事を取り上げたCNNのネット版(10月27日付)が「人民日報に掲載された論説では、政府がぜいたく出費の取り締まりに乗り出していることを理由に、こうした浪費イベントは終わらせる必要があると強調」と報じていたので、中国メディアの論調を調べてみた。

 すると、「『1000人が同時にマージャンを打った』『1万人が同時に足湯をした』『2000人が同時に琴を演奏した』等々、人海戦術で容易に達成できるようなギネスに挑戦するのは見直す時期に来ているのではないか」(南方日報27日付)、「地方政府は宣伝目的でギネスを利用するのは止めるべき」(天津日報27日付)、「揚州チャーハン事件は、一足飛びに世界一になろうとする功を急ぐ心理、総体的に浮かれた社会の状態、世界一なら何でもいいという地方政府の成果に対する誤った認識が浮き彫りになったもの」(中新社26日付)と、まさに批判一辺倒の論調がゾロゾロ出て来た。

 中には、「揚州チャーハン事件はまさに恥だ。揚州のような古都がギネスのような商業的な宣伝に乗せられる必要はない。自信を持って静かに構えていればいいのだ」(環球網26日付)と、ギネスをくさすお門違いの論評も見受けられた。

中国自身が作り出している海外の論調

 環球網の論評はともあれ、中国メディアによる今回の出来事に対する指摘は正論だとは思う。ただ一方で、これらメディアの報道からネットの書き込みに至るまで、高みから見下ろして批判する論調が大半を占める中国の状況については極めて不快に思う。

コメント26件コメント/レビュー

私が数年前北京の新光三越にある高級フードコートで食事をした時に、席の近くに残飯入れがあり、見ていると大体皿に載った料理の半分は食べ残して捨てられていました。中国人は一体何を食べたくて注文しているのかと疑問を持ちましたね。いつも興味を持って読ませていただいていますが今回の記事は一寸どうかなと思います。(2015/11/02 15:25)

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「炒飯は豚のエサ? 中国の印象を作るからくり」の著者

山田 泰司

山田 泰司(やまだ・やすじ)

著述業/EMSOne編集長

1992~2000年香港で邦字紙記者。2001年の上海在住後は、中国国営雑誌「美化生活」編集記者、月刊誌「CHAI」編集長などを経てフリーに。2010年からは、「EMSOne」編集長も務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

私が数年前北京の新光三越にある高級フードコートで食事をした時に、席の近くに残飯入れがあり、見ていると大体皿に載った料理の半分は食べ残して捨てられていました。中国人は一体何を食べたくて注文しているのかと疑問を持ちましたね。いつも興味を持って読ませていただいていますが今回の記事は一寸どうかなと思います。(2015/11/02 15:25)

なるほどと思いました。香港出身の中国人の恋人がいましたが、彼女は食事・食材を無駄にすることを極端に嫌っていました。ウチの冷蔵庫で腐っている野菜があると、本当に怒り出して、宥めるのに苦労した思い出があります。でも、人の道としては、これが正しいのですね。(2015/10/31 18:28)

 私も中華系の本土以外の文化的な地にて生活する者です。
 たしかに庶民の集いでは遠慮なく食べきれなかったものを、皆さん分けあって持ち帰りますが、はたして皆さん食べ物に対して勿体ないと思っているのでしょうか?
 例えば結婚式、日本ほど祝儀は包まないにしても紅包は必ず持参しますよね。
払った分取り返そうとか、それ以上にという気持ちではないかな?
 「勿体ない」と言う意味の言葉は中国語にもありますが、それどのように書きます?
”浪費“でしたっけ?
かかった費用に対して無駄にしたくないと考えているのでは?
普段、レストランで、家族での食事についても同様
支払い分に対して無駄にしたくないから持ち帰ってるのでは?
決して食物に対して敬意をもって無駄にしないのではないと思います。
大体、持ち帰った食べ物全部綺麗に食べてるかどうか?
豚や鳥、魚、食べた後見たら、決して犠牲になって食されている者に敬意をもっているようには思えません。
 確かに年配の方は昔食べ物が無く、苦労した思いがあるようで、食べ物に対して、非常に強い思い入れがあるとは聞いたこともあります。
子供(孫)たちに、ちゃんと食べなさいと教えているところも見かけますが、それも食べれなかった事や、見かけの品(品格)に対しての思いであって、決して食べ物に対しての敬意ではないでしょう。
「中国人も勿体ないと思ってる」のは正しいが
大方の日本人の思う所の『勿体ない」と同意語として語ってしまってはいけません。(2015/10/30 12:58)

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