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チャラチャラ感が加速する中国は崩壊目前

作家・星野博美氏に聞く中国(1)

2017年12月4日(月)

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星野:1984年です。当時は日本から個人旅行ができなかったので、ツアーで行きました。上海から入って、蘇州、杭州、北京を回るというとても一般的なルートでした。

 できれば中国にもっと長く行きたいと思っていたところ、私の通っていた大学で香港と交換留学のシステムがあるということが分かり、じゃあ、香港でいいかなみたいな感じで、1986年に香港に留学したんですね。そのときは1年弱香港にいました。

 日本に帰ってきてからは、大学を卒業して一般の企業に勤めました。ただ、香港が中国へ返還するのを見たくて、その10年後に再び、香港に渡って、2年間を香港で過ごしました。

ベトナム難民キャンプがぼこぼこあった香港

山田 泰司

山田:そうですか。では、私たちが知り合ったのは、星野さんが初めて香港に渡ってから、10年後だったんですね。

星野:そうなんです。だから私の香港観の基本というのは返還時じゃないんです。80年代の香港。だから山田さんとはちょっとずれがあるんです。私の中では80年代の香港が最高の香港だと思っています。まだ香港にベトナム難民のキャンプがぼこぼこあったんです。

山田:ぼこぼこですか。

星野:そうです。文革のときには、私の留学先の大学があった近くの道路を、中国から逃れてきた人たちがぞろぞろと歩いていて、大学の学生寮にその人たちを収容したという話が、ついこの間のことみたいな感じで語られていたんですよね。香港の友達が九龍城(注1)生まれとか、文革でいとこが逃げてきたけど国境で捕まって身代金を要求されているとか、そういう話が生きていたころです。

(注1) 香港の九龍にあったスラム街。英国・中国どちらの主権も及ばない場所だったが、香港の返還が決まると1994年に取り壊された。

 だから返還の際に訪れたときは、私のイメージする香港はすでに変わっていたんです。私が求める香港はすでになくなっていた。

山田:求めているというのは?

星野:混沌とした80年代の香港がもうなかったんです。ベトナム難民キャンプもないし、バラックも相当なくなっていたし。

 私は、中国大陸には旅行者としてしか行っていません。80年代の中国に住まなかったのは一生の後悔ですけど、まだ諦めてはいない。

山田:旅行とかでは行かれてました?

星野:90年代は頻繁に行っていたんですけど、最後に行ったのは2005年。その時点でもう中国に疲れました。

山田:その疲れるというのが面白いですね。

星野:私はやっぱり社会主義国家中国が好きなので、資本主義国家中国は疲れるんです。

山田:何に疲れたんですか。

コメント8件コメント/レビュー

13億のうち富裕層が4億近くもいて、その4億で内需を回すだけでも日本の何倍もの経済規模になるでしょう。中国経済崩壊論はとても見通しの甘い考えではないでしょうか。しかし習近平以前以降で貧富の格差が固定化されたという指摘はとても慧眼で、これからの中国の体制をみていくうえで重要な視点になると思わされた。(2017/12/05 22:37)

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「チャラチャラ感が加速する中国は崩壊目前」の著者

山田 泰司

山田 泰司(やまだ・やすじ)

ノンフィクションライター

1992~2000年香港で邦字紙記者。2001年の上海在住後は、中国国営雑誌「美化生活」編集記者、月刊誌「CHAI」編集長などを経てフリーに。2010年からは、「EMSOne」編集長も務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

13億のうち富裕層が4億近くもいて、その4億で内需を回すだけでも日本の何倍もの経済規模になるでしょう。中国経済崩壊論はとても見通しの甘い考えではないでしょうか。しかし習近平以前以降で貧富の格差が固定化されたという指摘はとても慧眼で、これからの中国の体制をみていくうえで重要な視点になると思わされた。(2017/12/05 22:37)

全員がチャラチャラではないところが中国の怖さというかすごさというか。一人の人間が見たり聞いたりの体験は、大きな中国相手ではほんのわずかでしかない。目が開いてても巨象をなでるがごとしです。香港のことはわかりませんが、中国人の多様性とまとまりのなさには驚きましたし、普通の人が少数民族に気を使いながら、貧しい農民を差別するというスタンスも理解できませんでした。たった5年くらいの滞在では、奥深い中国の入り口に立って覗いたくらい。でも、惹かれましたね。4000年の歴史、しかも文明国として続いてきた事実、これからも前進し続けますよ、彼らは。(2017/12/05 13:14)

平等についてですが、今まで仕事をしてきた国(米国、中国、シンガポール、イギリス)から見ると、日本は不必要に平等を尊ぶように思えます。機会は平等である必要があると感じますが、生まれつきの差異については、それはそれで受け入れる寛容性を考慮するのも一つのやり方だと思います。(2017/12/05 00:38)

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